猫好き警備員の○○な日常

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S&T OUTCOMESの代表であり、猫好き警備員でもあるRenyaが、日常の安全の事や、猫の事や、防犯やネコの事をつづります。

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大阪で不明の少女を栃木で保護 男を聴取

 

 大阪市住吉区で17日から行方不明になっていた小学6年の女児(12)が23日、栃木県小山市の交番で保護された。目立ったけがはなく、無事という。

 

女児は「男の家から逃げてきた。別の女の子もいる」と説明。栃木県警は女児と一緒にいたとみられる男(35)の身柄を確保するとともに、別の少女も保護した。

 

同県警や大阪府警は、未成年者誘拐や監禁容疑などを視野に男から事情を聴くなどして、詳しい状況を調べている。

 

府警などによると、女児は17日午前に自宅を出た後に行方が分からなくなり、同日午後10時ごろ、30代の母親が府警住吉署に「娘がいなくなった」と届け出た。

(中略)

大阪市の女児は、県警に対し「(男とは)SNSで連絡を取った」「一緒に大阪から栃木まで電車で移動した」といった趣旨の説明をしているという。

2019.11.23 20:13/産経新聞より一部抜粋)

 

 

●子どもは3040秒で騙されます

 

まずは、女の子が無事に確保されて良かったです。

 

状況的に事件である可能性が高いとは感じていましたし、都道府県を越えている可能性が高いとも思いました。

 

しかし、まさか電車で移動して栃木で発見されるとは思いませんでした。

 

この事件から考える事は少なくありません。

 

弊社の提案する『子どもバリア』では、子どもに対する注意喚起は基本的に期待出来ないとしています。

 

これは犯罪者(多くの場合において大人)の方が子どもより上手であり、言葉巧みに連れ去られてしまう場合が多い事を理由としています。

 

ある実験では、子どもは30秒程度で騙されてしまうと結論しています。

 

海外のものになりますが、保護者同伴で実施された実験がYoutubeなどでも確認する事が出来ます。

 

そこでは「お菓子をあげる」などといった理由で子ども達が簡単に連れ去られている様子が確認出来ます。

 

当然、多くの保護者は子ども達に「知らない人に付いて行ってはいけない」「親に無断で移動してはいけない」

などと注意喚起をしている筈です。

 

 

●年齢に応じてに変える必要がある子どもの守り方

 

上記の実験でも、保護者はそんな簡単に自分の子ども達が連れ去られるとは思ってはいません。

 

そんな保護者達が見守る中、子ども達は実に簡単に連れ去られてしまうのです。

 

これは子ども達が悪い訳ではなく、犯罪者が巧みに子ども達の警戒心を解いているという事でもあります。

 

従って、子ども達を犯罪から守る事を考えた時には、子ども自身の自己防衛を考えるのではなく、周囲の大人が如何に子ども達に目を配っていくのかが重要になります

 

犯罪者が子ども達と接触する事が出来ないようにする必要があるという事です。

 

子ども達が日頃からどのようなリスクに晒されているのかを知り、そのリスクと子ども達を切り離す必要がある訳で、その為に必要な意識と知識を身に付ける事が大切なのです。

 

ここでいう子どもは、基本的にシングルエイジ(10歳未満)を対象としています。

 

これは勿論、10歳以上の子ども達は守る必要がないという事ではなく、守る方法が変わるという事です。

 

10歳を超えて小学校の高学年や中学生以上になると、必然的に活動範囲や時間が変わってきます。

 

そこで、ある程度の自己防衛が必要になるのです。

 

子ども達に向けられる悪意や犯罪の存在、その手口などを具体的に伝え、子ども達自身に自覚を持たせる必要があるという事です。

 

今回の事件は、まさにこの対象となる年齢でした。

 

過去の誘拐事件を見ても、中学生の被害者が少なくありません。

 

その年齢に応じた注意の仕方が必要になるという事です。

 

 

●加害者にならない教育も必要です

 

小学生の高学年や中学生では、多くの子ども達が携帯電話やスマートフォンを与えられています。

 

以前、防犯セミナーを実施した際に聞いた所では、およそ8割の子ども達が携帯やスマートフォンを与えられていました。

 

そうなると、当然ながらスマートフォンやインターネットを使用する際の注意事項をしっかりと伝える必要があります。

 

ネット上では、話をしている相手がその言葉通りの年齢や性別ではない場合があります。

 

大人であれば当然把握しているそんな事も、子ども達には分からない事があります。

 

今回の事件が正にそうだったように、SNSなどでは優しかった相手が、実際に会ってみると犯罪目的だったという事も考えられます。

 

同時に、加害者にならない為の注意も必要です。

 

ネット上に書き込んだ何気ない一言や悪ふざけの画像の投稿が、人権侵害や損害賠償などで子供1人が責任を負える範囲を超えた事件になる可能性も十分にあるのです。

 

こういった事を、子ども達本人にしっかりと伝えていく事が必要になって来ます。

 

周囲の大人達はやらなければならない事が沢山ですが、それも大切な子ども達を守るために必要な努力であると考えています。