知らない人も今後家族が巻き込まれるかもしれません。
詐欺、ではないかもしれない。
法律に則って商売を行っています。
ただ、やり方に賛同できるかと言われると否なわけで。
SF商法という言葉をご存知でしょうか?
消費者生活センターのサイトにも掲載されております。
いわゆる催眠商法の一種です。
特に高齢者を狙い、無料や格安のお菓子などで集客し、
明るい笑顔で親近感を抱かせて
最後に高額な商品を買わせる手口です。
なんでこんなこと書いてるのかというと、
うちの親がひかかったわけで。
この手口のたちの悪いところは、消費者生活センターの
サイトにも書かれているとおり、
周囲の人は心配しているが、高齢者からの訴えは少ない
コレにつきます。
もちろん、高額な商品を購入して老後の資金の面の心配も
出てくると思いますが、本人に自覚が無いのです。
うちの親も「また行く」とか言ってます。
子供が巣立ち、やることがなく寂しい老後に
優しくされてホイホイ、というキモチも分かります。
それこそホストやキャバクラと感情的に
何が違うのと言われるとうまく説明はできません。
今回はこれについてのお話です。
この記事を読んでいる皆さんに関係はなくとも、
高齢の親御さんがいらっしゃる方は注意してください。
正直初動が遅れたのが災いしました
エクセル・ヒューマンという社名を聞いたときに
ピンとこず、音響メーカーの「ハーマン」と「エクセルサウンド」が
混ざってしまい、「あのメーカー、こんなの売ってたんだ」と
考えてしまったんですね。マヌケここに極まる。
うちの場合はクーリングオフ期間を過ぎていたため、
悔しいですが返品で決着しました。
クーリングオフの場合は送料は相手持ちですが、
返品なので送料はこちら持ちです。
●なぜクーリングオフ可能なのか
ネットを調べるとクーリングオフしたという話が数件見つかります。
クーリングオフは訪問販売などの、判断が正常にできない場合に
のみ適用され、自分から店に行って買った場合は非適用です。
エクセルヒューマンは店舗を持ち、客が店舗に行って
買っています。なのになぜ?
それはエクセルヒューマンの特殊な販売形態にあります。
プレハブ小屋のような店舗を建てたり、空きテナントに入って
数ヶ月で撤収します。
これは苦情等をなくすためとも言われていますが、真偽は不明。
何事も悪く言う人は出てくるため、すべてを鵜呑みに
するわけでもありません。
でも真実味がある理由付けです。
通常店舗というと、顧客が自由に出入りし、
商品を手に取り買い物できる形態を想像します。
エクセルヒューマンの場合はそうではなく、
特定商取引法に照らすと訪問販売に近いことから
訪問販売の扱いとなっているようです。
『ようです』と書いたのは、裁判などで判決が出たわけでは
ないためです。
あくまで消費者センターなどと業者側が『そうだよね』ということで
相互でそういうことにしてやっているだけです。
そのため、クーリングオフのお知らせも渡されます。
これがないのは違法。
●クーリングオフがだめな場合は?
エクセルヒューマンは騒ぎを大変嫌います。
裁判などになってメディアに流されると顧客が
こなくなりますよね?
そのため、苦情を言えば返品などにも応じてくれる割合が
高いようです。
EH社は、「売るときは100%の笑顔、返品のときは120%の笑顔」をポリシーとして掲げ、返品を拒まないことで購入者親族等とのトラブルを回避し、解決出来ていないトラブルはないと発表している。 ただし、返品は商品が新品（未使用）の状態である場合に限る。
と公言しているためでしょう。
ただし、訪問販売ももちろん、エクセルヒューマンの
販売形態も現在は違法性がありません。
顧客側も法律に則る必要があります。
これがいやらしいというか、ずる賢いところですよね。
顧客側も返品する以上は未開封品であるとか、
未使用品であるとか、満たすべき条件は満たしておきましょう。
はじめにも書きましたが、詐欺ではない可能性が
非常に高いのです。
というか、詐欺には該当しません。
該当するならとっくに検挙されてます。
ちなみに、売っているものと価格の一覧は
「とろろ家の備忘録」さんにまとめてあります。
2013年の記事のため、今はもっと増えてるかも…
例えば布団マット(健康いちばん?)とかは
本当に良いのかもしれません。わかりません。
医療機器番号も取得してはいます。
ただ、買って使わないと効果は不明。
その価格は定価で40万円と凄まじい金額です。
高齢者がよく言っているヘルストロンなどは
無料で通って、効いた人だけ買えばいいぶん、
まだ良心的とすら言えます。
このマットにしろ、ヘルストロンにしろ
医学根拠の資料が探しても見つからない見つからない。
それじゃ医療機器番号を取得しているから効果があるの?
バカ言うんじゃありません。
以下は日本の医療機器の定義です。
薬事法で定められているのですが、
「「医療機器」とは人若しくは動物の疾病の診断、
治療若しくは予防に使用されること、
又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を
及ぼすことが目的とされている機械器具等であつて、
政令で定めるものをいう。」
どこに効果を保証すると記載がありますか。
枯れた技術の温熱治療器ですら医療機器でしょう。
このベッドマットの場合、温熱効果と電位治療の2つの効果、、、
電位治療??ヘルストロンと同じじゃね??
ほらもう怪しさだけが炸裂しまくっています。
※一般社団法人 日本医療機器産業連合会より
さらにそもそも論。
医療機器なんて、体温計すら医療機器なんです。
こういうものを取得していると、なんかすごそう、
信用できそうと思いがちではありますが、所詮その程度。
金をかければ取れるものくらいに思っておきましょう。
その他のキッチン用品や着物なども、
ほしければデパートに行けば良いものが売ってありますし、
良い着物がほしければ京都にでもいけばいい。
いたずらにエクセル・ヒューマンの商品が
粗悪品と言うつもりはありませんが、
そのお値段は適切ですか?適切なら、なぜデパートやイオンなどに
おかず、そんな怪しいところで怪しい売り方で売ってるのでしょうか?
いくら広告に北島三郎や沢口靖子などの
高齢者受けの良い芸能人を起用しようと、
その売り方では(騙される)高齢者以外を
納得させるのは至難の業でしょう。
ただ、それでも2017年度は約180億円の売上を
上げているわけで、なんともはや。
ただ、怪しいお店だけでなく、
お菓子屋は美味しいと評判ですよね。
朝雲庵や江久庵とか。
北海道の北島三郎記念館だって、
エクセルヒューマンの運営です。
取引先も以下の通りで有名企業がずらり。
帝人株式会社、富士フィルム株式会社、象印マホービン株式会社、フランスベッド株式会社、株式会社ロマンス小杉、日本ハム株式会社、アメリカンファミリー生命保険、東京海上日動火災保険株式会社、ソフトバンク株式会社
JOCの公式スポンサーでもあります。
こういうところでも物を言う金の力。
怪しい売り方ではありますが、法律にもきちんと従っています。
ネットで言われている「詐欺だ詐欺だ」は濡れ衣と思いますが、
SF商法まがいであることは事実でしょう。
なにより、まともな企業ならばご家族に
こんなに心配される状況を作り出しますか?ネットで何件もヒットします。
完全な利益追求型の企業だと思います。
ご家族が引っかからないように注意しておいてください。