新宿区大久保で今、もっともお金を使っているのは全国から集まったギャルたちだった
「日本の若者はお金を使わなくなった」と言われて久しい。中高年から見ると、「クルマも買わないし、海外旅行もしない。お酒も飲まないなんて」ということらしい。まるで、長引く不況は若者のせいと言わんばかりだ。だが、“消費しない若者”は本当なのだろうか?

 たとえば、埼玉県久喜市にある鷲宮町(わしみやまち)。普段は人通りも少なく閑散としたこの町の商店街が、週末になると若者でいっぱいになる。この町は、美水かがみ原作の人気4コママンガ『らき☆すた』の舞台となっており、わざわざ県外から多くのファンが押し寄せるのだ。『らき☆すた』関連のイベントも開催され、鷲宮商工会が町内の飲食店を巡るスタンプラリーを実施したところ大ヒット。この「町おこし」ならぬ「萌えおこし」の経済効果は、推定で年間20億円超となっている。

 ほかにも、第2次韓流ブームに沸く新宿・大久保界隈。これまで韓流ブームといえば、ヨン様目当ての40代から50代の女性が中心だったが、KARAや少女時代といったK-POP人気で、20代の若い女性で賑わうようになった。

「この夏あたりから若い女のコが目立つようになりました。いまや、来店者の30%がギャル。大久保では見かけない層だけに、びっくりしています。売り上げ? もちろん、大幅アップです」(韓流芸能人グッズを扱う「韓流スター」店員の陳ヒョンジェさん)

 博報堂若者生活研究室のアナリスト・原田曜平氏はこう語る。

「内に向かっている印象の20代ですが、実はそうではありません。私は1000人以上の若者に取材をしましたが、彼らは車や酒、海外旅行にお金を使わないだけ。それを中高年が、かつて自分たちが買ったものを欲しがらない若者を見て“消費しない若者”と呼んでいるのです。人間関係や自分の生活が心地よくなるようなものには、彼らは積極的にお金を使いますよ」

 要するに、「消費しない若者」は、中高年が自分の価値観でものを見ているだけのこと。サラリーマンのスーツが何着も買える値段のTシャツを着ていたり、最新型の携帯電話を次々に買い換えたり、好きなアイドルのグッズを集めたり。大人が言う「無駄なもの」にはドカンと“消費する若者”なのである。



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