君子の交わりは淡き水の如し
小人の交わりは甘きこと醴の如し
という荘子の言葉がある
物事をよくわきまえた人の交際は
水のようにさらっとして
淡々としているが
小人物の交際は
まるで甘酒のように
甘くてべたべたした関係であり
一時的には濃密のようにみえても
長続きせず破綻を招きやすい
という意味だそうである
わたしは自分のことを
物事をよくわきまえた人間であるとは
全く思ってはいないが
ここのところ
濃い人付き合いというのが
とみに苦手になってきている
特に女友達との付き合いは
さらっとした付き合いができる
友達のほうが
居心地よく楽であるし
長続きすると思っている
ある著名な方が
‘’ 良好な友人関係を築く為に
友人との食事は
2時間までとしている‘’
と書いておられたが
2時間とは
いささか短かすぎやしないか
せめて3時間
と思いながらも
実に共感できる言葉だと思った
頻繁に
しかもダラダラと一緒にいたり
関わりすぎることが
友情とは限らないし
むしろ
既に築きあげた人との
友人関係であっても
その扱い次第では
失い消えていくことにも
なりかねない
その友人関係を大切にするが故に
あえてお互いとらなければならない
ほどよい距離感というのが
大人になればなるにつれ
あるものだろう
どんなに仲良く
信頼で結ばれた関係性であっても
近づき過ぎれば
馴れ合いが生じ
互いの領域に入り込み過ぎ
いたずらに傷つけあうことにも
なりかねない
人とのつきあいは
深く厳しいものだからこそ
帰するところは
水のようにさらりとしたつきあいを
心がけなければならない
ものなのかもしれない
またそれが
‘’ 腹六分の大人のつきあい ‘’
というものなのかもしれない
と思うこの頃である