(泣) | 津々浦々を徒然と行く。

津々浦々を徒然と行く。

まあ、色々と。色々と。



二十年近く友達やってるT。

彼と会ったのは、小さい頃のボーイスカウト活動だった。


彼と僕は正反対。

彼は、昔から カリスマ性があり、物事の覚えが早く、先輩や指導者からの信頼が厚く、後輩からも頼られ、また、女の子からもてた。


自分の記憶が正しければ、自分が22年かけて初めての彼女(今の彼女ね)ができるまでに、奴は高校の時に二年間~三年間


大学の時には半年~一年ずつ、彼女がいた。


たらし とかいうわけではなく、彼女と別れた途端、Tを狙ってた他の女子が距離を詰めてきてた感じだ。


顔もかっこ良く、身長も高い。
運動神経もかなり良い上に、高校時代は特進クラスに行くほど頭も良い。
一度、銭湯に行ったことあるが、奴はアメリカンサイズでもあった。

さらに、その上性格も優しい。



パーフェクトなT。




そんなTと、唯一同年代で、そんなTの陰となっていた私の話をしようと思う。(泣)




ああダメ。Tの話をすると自分が惨めすぎて自然と(泣) が多くなる。

あ、でも頑張る。

俺頑張るお(´・ω・`)





彼は、みんなからの信頼はあったけど、誰にでもはっきりとものを言う性格のため、特に指導者(大人)との衝突は多かった。


ボーイスカウト活動では、自分達が活動したことを父兄に発表、報告するというのがあった。



だが、ただ書いてあることを発表するだけというあまりにも退屈な方法のため、Tは新しく斬新な発表(非常にラフな格好、ラフなしゃべり方、書式にとらわれず大きい紙に自分達の調査内容を自由に書く、自分達で劇をしながらその当時の会話を再現してみる)などを提案した。




指導者は却下。
まあ、今まで先輩たちが築き上げたものを壊すやり方だから気持ちはわからないでもないが。


Tは、何度も説得を試みるが、指導者は首を縦には降らずに、ついにTは怒って「自分達が楽しめない発表ならやろうと思えない。」と発表をしない姿勢になりはじめた。



指導者は指導者でブツブツと文句をいうので、さすがにまずいと思った自分。




とりあえず指導者相手にTのフォロー
その後Tへ指導者のフォロー



その後、当たり障りのない会話でTと指導者の意見の折衷案を作る。
ただ、自分が決めてきたことをTに押し付けるやり方をすると、指導者と変わらないので まるでTが作っていったように、誘導する。

紫苑「こういうやり方も楽しそうじゃない?これやってみたいんだけど・・・
どうかな?やっていい?」


T「おう、やっていいとおもうぜ!面白そうじゃん。」

みたいな感じで、決定権を向こうに譲ることで、あたかも自分が作っているような感覚になる方法で。

そしてできたのが、

ラフな格好や発言はせず、最低限のルールを守りながら、自分達のやりたいようにやる。
先輩たちの残した発表形式を壊すのではなく、誰もが親しみやすくなるように「進化」させる・。・・うんたらかんたら



それを指導者に確認。ただ、これではただ自分が作ってきた案を採用しただけで、Tと指導者の溝を埋められないので「Tが提示した折衷案ですけど」と、Tが指導者側に歩み寄る姿勢を強調。




指導者側も快諾。




そうして、見事に発表報告会は成功した。

今までは、通夜みたいな雰囲気だったが、笑いあり和みありでとても楽しい会になった。


その後、反省会にて(Tは用事があったので帰宅)


指導者「いやー、良い発表会になったな」

紫苑「そうですね。」


指導者「Tもすごい奴だな。あんだけ怒って、なにしてくるかと思ったら、まさか折衷案出してくるとは(笑)」


紫苑「そうですね。(´・ω・`)」





指導者「父兄も 楽しかった って言ってたよ。見直したよTのことを。ははは。」






紫苑「そうですね。(´・ω・`)」





指導者「俺も鼻が高いな(笑)ははは。」





紫苑「・・・・・(´・ω・`)」







指導者「お前も同じ歳なんだからもっと頑張らんとな(笑)」





紫苑「そうですね。(´;ω;`)ブワッ」






指導者「ああいう男はモテるんだよな。(笑)彼女いるとか言ってたなTは。お前も早く彼女作らんとな(笑)Tと差が開いてばかりだな(笑)(笑)」







紫苑「おで、がえりまず(´;ω;`)あううっ」







その後、ボーイスカウト内では

見事な対応と、斬新なアイデアで新しい風を吹かせた伝説のTと、

オロオロするだけで、Tのアイデアに乗っかっただけの役立たず紫苑という2人の先輩がうまれた。





この怒りを何処かへぶつけたい!!と、発表会後しばらくして 全ての鬱憤を持ってTの家へ。

全部ネタバラシしてやる!!と意気込んでTの家に入ると、




T「おお~紫苑!良かった!お前に言おうと思ってたことあったんだ!!」






紫苑「何?俺も言いたいことあんだけど」






T「え?何?」







紫苑「そちらからどうぞ!」







T「この前の発表会の案、俺と指導者のこと考えてお前が作ってきてくれたんだろ?ありがとな( ´ ▽ ` )ノほんとにお前友達で良かったわ。」






紫苑「・・・」





T「んで、紫苑は何か言いたいことあんだよな?何?」







紫苑「(´;ω;`)何でもないお。」






T「そっか(笑)でもほんとありがとな。」








何で君はそんなにいい奴なんだ(´;ω;`)







そうやって、無邪気な笑顔で、僕の怒りの場所すら奪ってゆくんだね(´;ω;`)






でも今になって考えたらほんと友達で良かったと思えるから不思議。