原作をだいぶ前に読んだことがあったので映画化されたと知ってからぜひ見たいと思っていて、やっと行ってきました。

 

兄弟が亡くなる話なので姉のことと重なってしんどいかなと思ったけど、状況が全然違うのでそこは重ねることなく純粋に楽しめました。

 

悪い人ではないのだけど、定職につかず金の無心ばかりするまさにダメ人間という感じの兄。そんな兄が突然亡くなったことを知らされる。冷静に受け止める理子さんに家族が「悲しくないの?」と問いかけるシーンが印象的でした。

 

その後、嘘ばかりではなかった兄の人生に触れて少し救われた気持ちになるのだけど、だからと言って故人や亡くなったことを美談にすることは決してなく、兄にも兄なりの一生懸命があったということが伝わる良い映画でした。

 

出演者の皆さんの演技も素晴らしくて、特に満島ひかりさんはもうこの人が出てるだけでハズレではないなと感じさせてくれます。そしてダメ人間なのにどこか憎めないキャラクターを嫌味なく演じるオダギリジョーさんが相変わらずの芸達者だなぁと思いました。