たった年月ほどは、人は成長しないものなのだなと
自己を顧みて思う。
人間の成長というものは、いったいどこから起こるものなのだろう。
からだ形はあきらかに子どもの頃からは大きくなっているが
体に宿る精神年齢というものは歳を取るのと同じように
ず~っと成長し続けるというものでもないようだ。
ただ、学生の頃には見えていなかった自分の人生が、
人生の折り返し地点にかかる年齢ともなると
それぞの人生にかけてきた時間と責任と生き様において
そろそろ、答えが見えてくるような気がする。
人生80年と言われる時代になっているので
その二分の一を若干越えた年齢で、偉そうなことは言えないが。
人はどういう生き方をすれば幸せなのだろうか?
・ もともと財閥のようなお金持ちのお家に生まれて、不自由するという事を知らない人生。
・ 大きな会社の令嬢として生まれたが、家が没落したためどん底の暮らしをしていたが
美貌の為に玉の輿に乗って、裕福な暮らしができる人生。
・ 生まれた時から貧乏な家庭に育ち働くことで、お金を自分の手にし、社長になる人生。
・ お医者様の一家に生まれ、サラブレッドとしてまた医者になり、他人の命を救う事に
人生の持てる時間の大半をかけ、大金を使う暇もない忙しい人生。
・ 誰かの夢を支えて、その横に寄り添って、その人生を支え続ける人生。ノーベル賞を
とった方の奥様のような。
・ 小さな片田舎で、自給自足の生活をしながらスローライフを送る夫婦の人生。
・ ある日突然宝くじが当たって、一生働かなくても暮して行ける大金を手に入れるが誰からも
尊敬されることはなく、愛されることもなく、お金だけがすべてだと感じながら暮らす人生。
・ 裕福でもなく、貧乏でもないが愛する人と結婚し、愛する子供の成長を楽しみに
ささやかでつつましい暮らしを送る人生。
・ 芸能の道で成功し、地位と名声を意のままにして、大きなお家を建てるが孤独死をする人生。
・ 差別され、虐げられ、貧乏できたないとさげすまれながら、使用人として人生を終える人生。
・すべてのしがらみを捨て去って、自由気ままに生きていくホームレスの人生。
どれも極端な人生であるかもしれないが、どれもが誰でも選べるという人生でもない。
でも、人は不幸になりたいと思って生きている人はいないのではないか?
大事な事は限りあるその人生の中で、なにに納得して生き抜いたのかという事。
自分の為だけの人生か?愛する人の為の人生か?誰かのための人生を生きるのか。
限られた時間を何にすべて注ぎ込むのか。
人生の折り返し地点に来て、改めて振り返る歩いてきた道。
見渡せば、歩いて行かなくてはいけない道。
知らずとも歩かされている道。
・・・・目的地までの道のりはまだ長そうではあるけれど。
一人で歩く道。誰かと支え合いながら歩く道。誰かにのっかって歩いている道。
人それぞれ通じる道はまだわからないかもしれないけど。
人間は周りの人の言葉を素直に聞ける人が、一番しなやかで強い人生を歩いて行くのだろうなと
思った日。
子ども達にもそこだけは教えてやらねばいけないなと思った日。