最近

 

たまたま、渡辺茂夫さんというヴァイオリニストさんのことを知りました

 

すごい才能!

天才!

当代のモーツァルト、パガニーニの再来

 

まぁ、あらゆる賛辞を受けた天才だった

 

7歳にしてオーケストラと共演

まだ子供用のヴァイオリンで弾いていたというのに

それがまたすばらしい演奏

 

 

最近はね、早期教育が盛んだから

すごく上手な子供って珍しくないけど・・・

その当時は(彼は1941生まれ)、まだかなり珍しかったと思う

 

その後も

様々な天才エピソードの後

当時、世界最高峰と言われたヴァイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツから

「天才」とお墨付きをもらい

 

13歳で渡米

ジュリアード音楽院に

当時最年少で完全奨学金で(お金払わず)受け入れられた

 

すばらしい演奏家としてのスタートと思われたのに・・・

 

 

 

ジュリアードの担当の先生と合わなかったガーンあせるあせるあせる

 

演奏家として確立していた彼が

弓の持ち方から直され

延々スケールしか弾かせてもらえず・・・

 

これには

単に先生とのそりが合わなかった他に

当時の時代背景もあるかもしれない

 

まだ、「敗戦後」と言える時だったから・・・

 

戦勝国の教師が敗戦国の「天才少年」に対して

フラットな気持ちで指導できたかは・・・

わからない

と思う

 

彼自身渡米の際

「日本は戦争に負けたけれど、芸術で勝って来ます」

という文章を残しているのだから・・・

(13歳でこういう気持ちになるのも「時代」だと思う)

 

その後も

 

色々なことが思うように行かず

 

彼は精神を病み

 

16歳(?)で大量の睡眠薬を飲んで発見され

命は助かったものの

言葉もしゃべれず、ほぼ寝たきりとなって帰国

 

 

彼のヴァイオリニストとしての命は

そこで潰えました

 

彼のお父さんは「茂夫が自殺を図るはずがない」

「陰謀だ」とおっっしゃっていましたが、真実はわかりません

 

 

ただ、すばらしい才能が・・・

世界で認められることなく

消された

という

とても残念で悲しい事実が残りました

 

本当にもったいない

残念

悲しい

 

 

私は、自分が何に対しても、たいした才能がないことを残念と思って生きて来たけど・・・

 

彼の人生を知ると

才能があることが幸せにつながるという訳ではないのだな~

と思い知るのです

 

 

しかし

 

彼の才能

 

彼の生きた証は

 

やはりすばらしいものなのです

 

 

 

心に染み入るアヴェマリア

 

 

ツィゴイネルンワイゼン

 

 

 

今はもう彼の演奏のCDも販売はされていないようなので

この真実を少しでもお伝えしたいと思いました

 

もう渡辺茂夫さんもお父様も(お父様が茂夫さんのヴァイオリンの指導者です)お亡くなりになっています