バーレッスンの時は注意することを守ろうと、言われたことを直そうと、一生懸命に動いているので、みんな1本芯の通った状態です

ところがどっこい

センターに出ると、糸の切れた操り人形のような光景に

呆然と見ながらしばし考える‥
「バレエノート出して」
センターでやったアンシェヌマンで、注意することを全部書き出させることに。
自分で思いつく限り全部かいてごらんと。
そして書き出したら数を数えて、そのうち、意識してできた数を数えてきなさい。と、宿題にしました。つまり自分自身に問答するということです。
そして次のレッスン。
みんな来るなりノートを渡してきました。




ものすごい書き込みの量

写真では見開き1ページだけど、ひとり2.3ページにみっちりです

しかも全部、今まで注意されたことや教えたこと。
ほんの30秒ほどの踊りで、注意することが30から40あったそうです笑
そして、いくつを意識して実践したか‥
6個‥8個‥‥


ウソデショ‥




本人たちもがっくり来たようで、苦笑いしてました

なにがしたかったかというと、自分の中にある知識がどれだけか知ってほしかったんです

こーんなにたくさんの基礎知識をみんなもってるのがわかった。(これは私も驚いたし安心した
)

あとはそれをやるかやらないか。
実際、ノートを書いたあと、まったく同じ動きをさせたら別人
てくらい良くなってました


進級を控えた4年生たちにも、問答をしてみました。
踊った後に、「なにができなかったか、なぜできなかったか、次はなにを気をつけるか」ひとりずつ聞いてみると‥
「タンデュの時にドゥミを通れなかった、デベロッペで軸足を押す力が足りなかったからもっと指で床を押したい、回転の前のプリエが足りなかったからもっと踏む、ピケの前の用意に気をつけた」などなど、私がビックリするような的確な答えをしました

「ぐらぐらしちゃったから、ぐらぐらしないようにしたい」とか言うのかと思ってた自分を反省
ゴメン

これが成長の証

みんなこんなにしっかりした知識がある。
あとはそれを自然に動きに取り組めるように訓練することです

最近上のクラスでも言ってるのが、すべての動きを口頭で説明しているかのように丁寧に動くこと。
プリエがプリエになってるか、膝曲げになってないか。どちらの脚に立ってどちらの軸におりるのか、どちらの軸からどうやって次の動きに入るのか、等、きりがないくらいですが、自分がわかっていて動くのと、見よう見まねで動くのとでは、観る人に伝わる印象やニュアンスが変わるばかりでなく、自分の体にも負担をかけずに動けると思うんです。
繋ぎやプレパレ(準備)が正しくできれば、必要最小限の力で立ったり回ったり跳んだりできる。
それがなかなか難しいんだけど、地道な、地味な基礎訓練しかないんです。
でも必ずそれが自分の体にかえってくるから、ケガをせず、スクスク伸びていくためにこちらも必死

正しい知識を教えるのに、一時も息を抜けないレッスンで(私が笑)1日に何回同じこと言い続けてるのかと思うけど(1回カウント取ってみたいわ
)

ちゃんとみんなには伝わっていました

これからが楽しみで楽しみで、こっそりウキウキしながら、厳しく熱いレッスンをしていきます



最後に、1人のノートに書いてあった名言を。
ちなみにこの絵は私か
と思ったら、お母さんだそうです笑

いいお母さんです

私を呆然とさせるのも、こうして笑わせてくれるのも、可愛い子供たちなのです
