今回はかなり長文になります。お覚悟を
2025年6月13日(金)
イグアスの空港に到着し、早速荷物を預けてチェックインします。預けた荷物はそのままサンパウロ経由でペルーのリマまで運ばれます。
ラタム航空のシステムが遅いみたいで、なかなか手続きが進みません。チェックインするのに相当な時間がかかりました。
14:10の搭乗開始時間がすぎたので、搭乗口へ向かいます。
搭乗口でチケットをスキャンしてもらうと、エラーが出て止められました。私はそこで初めて気づいたのですが、座席番号がなく、SBYになっています。スタンドバイ(待機状態)の略でしょうか。
実は添乗員さんも座席番号がなく、チェックインの際にそれを指摘したら、搭乗口に行けば座席を発券してくれると言われたそうで。
SBYになっていたのは私と添乗員さん、そしてご夫婦参加の2人。他の皆が搭乗口を通って飛行機へ乗り込んで行きました。最後まで待ってようやく席を指定してもらいました。
ラタム航空の係員が私に「1A」
え? めっちゃいい席じゃん。
そして添乗員さんに「1C」(確か1Bの席はなし)
隣同士のいい席と思ったのも束の間、残りご夫婦の席は? 「No more seats」(席はない)
え?!? えぇえー!!!!
添乗員さんと2人青ざめました。英語がわからないご夫婦に「お二人の席がないって」と言うと、その瞬間「私たちはいいから先行って!」とご夫婦の奥さんの方が言いました。なんて肝が据わっているお母さんでしょう。
正直に言うと、一瞬私はこのまま先に行っちゃう?と思いましたが、英語も話せない老夫婦を置いて先に行くわけにいかない。
添乗員さんは「私はツアーのリーダーだから2人を置いて行けない。4人全員じゃないと乗れない」と抗議しましたが、席がないの一点張り。
私は頭が真っ白になり、このまま飛行機に乗れなかったら明日のナスカの地上絵観光がオジャンになるじゃん 南米まで来たのに
と、自分のことしか考えられませんでした。
それでも、急いで添乗員さんと相談して、サンパウロでの乗り換えの手順を聞き、英語のできる私が先に行って、ツアーの皆さんを先導することにしました。責任重大と覚悟を決めて飛行機に乗ろうとしたら、係員に止められた。
No! No seat!
なんと、添乗員さんが2人を置いて行けないと言った瞬間に、2つの座席は別の乗客に渡っていたのでした
私たち以外に10人くらい待っている人がいたので、10人以上ダブルブッキングを起こしたっぽい。ラタム航空の
その後いくら抗議しても、「あなたが乗らないと言ったから席はない!」と繰り返すのみ。
そうこうするうちに、14:50出発予定の便は離陸したようです。10人のツアー客が、添乗員が乗ってないと知らずにサンパウロへ行っちゃった
起こったことはもうしょうがありません。
まずは添乗員さんがラタム航空に交渉して、次の便を探してもらいます。どうしてもその日のうちにペルーへ着きたい。
そうやってワタワタしていたら、ブラジル人男性がポルトガル語で話しかけてきました。どうしても何かを伝えたいらしい。ポルトガル語を話してもらい、Google翻訳を使って日本語に訳すと「あなた達が困っているのを見たので、私たち夫婦の席を譲ります。航空会社が後2つ席を用意するので、4人が乗ることができます」だって! 神
ところが、次の17時の便は国際線の空港へ行かないので、それに乗ってもダメだと添乗員さんに言われ、再び凹む私たち。
とにかく親切に席を譲ってくれようとしたご夫婦に、英語でお礼を伝えました。奥さんの方は英語は話せたんですが、ご主人がどうしても直接伝えたいことがあったようで、再びGoogle翻訳を使うと「私の夢は日本に行くことです」ときた! 嬉しくなって、英語→ポルトガル語で「あなたの夢はいつか叶うよ、日本でお待ちしてます」と伝えました。
航空券再手配と同時にやらないといけなかったのは、現在の緊急事態を旅行会社へ連絡し、その後の予定を調整してもらうこと、それから先に行ってしまったツアー客に何とか連絡を取り、サンパウロからペルーへ行ってもらうこと。
添乗員さんが、こういうときの現地緊急連絡先に電話をしようとしますが、何と旅行会社から貸与された携帯電話を、うっかり預けた荷物に入れっぱなしという失態を犯しました。
仕方がないので、急いで私が会社のスマホで海外契約をし(データローミングをオンにするだけで使えるようになる)、それで緊急連絡先に電話をします。調べるとペルーの番号でした。すぐに日本人男性が電話に出てくれたので、添乗員さんに代わりました。
次に、先に行ったツアー客にどうやって連絡を取るか。緊急時の連絡先は添乗員の携帯。でもその電話はスーツケースの中 サンパウロ空港で添乗員不在に気づいたツアー客が添乗員に電話しても繋がらない。
ラッキーなことに、せっかち?なツアー客の1人が、写真を送りたいからと、イグアスのホテルで私とLineアドレス交換をしていました。iPhoneの人はエアドロップを使って写真交換したので連絡先がわからなかったんですが、Androidの方はLineアドレスを交換していた!
でもその人は海外WiFiを契約してないので、Lineをいつもチェックできるわけじゃない。空港の無料WiFiを繋げてメッセージを読んでくれることを祈りながら、添乗員さんに乗り換え手順を聞いて、メッセージを入れました。
「緊急事態発生、添乗員さんと私とご夫婦の4人が飛行機に乗れなかった」「先にペルーへ行ってほしい」など。
それ以外に、海外WiFi契約をしている方を知っていたので、本当は個人情報なのでダメなんですが、添乗員さんに携帯番号を聞いて電話してみました。繋がるけど、知らない番号から国際電話来ても出ないよね。留守電にメッセージは残したけど聞いてもらえる望みは薄い。
先に行ったツアー客の乗り換えのために、サンパウロ空港で現地係員を手配してくれましたが、よく考えたら、スーツケースの受け取りがないので、『空港の外に出ない=係員はツアー客に会えない』のでした。
15:40。ランチにと持たせてもらった日本式のお弁当をとりあえずいただきます。食べ物を喉に流し込む感じ。
このとき水を買ったのが、行きに写真を撮っていたこの売店↓
そういうわけでこの景色を覚えています。
16:40。
結果、19:40発のサンパウロ行きを発券してもらいました。乗ったときに満席なのに4人並び席だったので、やはりあのブラジル人ご夫婦が譲ってくれた席だったのかも?? でも19時台の飛行機に乗るためにそんな早く空港に来るかな?とも思いましたが、真相は定かではありません。とにかく温かい気遣いには感謝でした。
そしてサンパウロからリマ行きの飛行機は、先に行ったツアー客が乗った19:10発がその日の最終便 なのでその日のうちにリマへ行けない
でも何と翌日早朝というか夜中の便があるらしく、3:40発の便を押さえてくれました。添乗員さんから「会社携帯を取りに荷物を引き取りに行くので、その間にサンパウロ→リマ行きが発券されたら受け取ってください」と頼まれました。
カウンターに行くと、地上係員が「今は発券できない、オフィスに行くので、サンパウロ行きに乗るときに発券する」と言われ、そのままどこかへ行ってしまいました。休憩に入った??
17時半ごろ、Lineでメッセージを送った方からLine電話着信! ようやく連絡が取れた!
添乗員さんが降りて来ないのでずっと待っていたが、そのうち乗務員クルーが降りて来たので、もしかして乗ってない?!?となった。「先に行ったんだよ、僕見たよ」と、勝手に先に進もうとする85歳おじいちゃんを叱りつけ、常に団体行動するよう注意
それから添乗員さんに連絡するも繋がらない。私も乗ってなかったので(最年少なのでみんなにすぐに覚えてもらえた)、誰か雪だるまさんと連絡先交換してない?となった。絶対何か私から連絡来てるはずだからと(その辺は信用されていた)、Line交換していた方が、空港のフリーWiFiに繋げるのが怖いと言うのを、緊急事態だからすぐに繋げてと言い聞かせ、フリーWiFiへ接続。そして私からのLineメッセージを見て、ようやく状況がわかったのでした。
Line電話で「荷物はペルーのリマ空港までスルーなので、荷物受け取りなしで、そのまま出国し、ゲートを確認してリマ行きの便に乗ってください」と伝えました。皆さん団結して、何とか現地ガイドの待つリマ空港まで辿り着いたのでした。
ラタム航空はダブルブッキングを認めたらしく、ミールクーポンを出してくれました。使える金額は店によって違うので、店に聞いてと言われた。
ご夫婦とお店を見て回ったけど、食欲がないし、食べたいものがなかったので、テイクアウトできるサブウェイにしてしまった。
ポルトガル語しか通じず、やり取りにちょっと苦労したけど、ミールクーポンで使えたのは45レアル、1220円ほど。
サンドイッチとコーラを買ったら5.5レアル(149円)オーバーしたので、カードで支払い。ご夫婦のお父さんの分は41レアルで4レアル余ると言われたけど、そこは双方OKしてもらう。お母さんの方ははかったかのように45レアル ジャストでした。思わず店員にパーフェクトと言ったけど、あまり伝わってなかった。ポルトガル語発音にしないとダメだったか。(パーフェクトはラテン系の言葉では英語とほぼ同じ綴りなんですが、発音がちょっと違う)
リマ空港への到着予定時刻は朝7時。
結論としては、先にリマへ行った10人は11時のセスナ機でナスカの地上絵を観光。私たちはそれには間に合わないので、戻ってきたセスナに13時過ぎに乗ることになりました。別行動にはなりますが、地上絵観光がボツにならなくてよかった
でもサンパウロ空港で夜を過ごさないといけなくなった。空港のベンチで寝るとか、学生のバックパック旅行以来だよ。
食欲ないので買ったサブウェイはリュックに入れ、コーラだけ飲みました。甘い炭酸が体に染みる。
添乗員さんが携帯をゲットして戻ってきました。ところが今度は「充電がない」 もちろん私の充電器を貸してあげたよ。
サンパウロからリマ行きの便の発券があるまで油断できないと、ずっと気を張っていました。カウンターにいる女性に添乗員さんが話しかけたけど英語が通じない。
搭乗開始時刻になってようやくさっきの係員が登場。搭乗の際に再度カウンターで待ちました。しばらく待たされましたが、ついにリマ行きの便を発券してもらいました。ようやく安心することができました。
やっとサンパウロ行きに搭乗です。
つづく。