敏江ちゃんがお亡くなりになった。
え?敏江ちゃんって誰って?

関西でどつき漫才といえば、この二人を外すわけにはいかないのだ。




マキタスポーツを見ると、いつも玲児師匠の顔が思い浮かぶのは私だけだろうか。
ちなみに、玲児師匠は池乃めだかの師匠である。
池乃めだかは海原門下なのだが、その前に玲児師匠のところで活動していたのだ。

その敏江・玲児ご両人の師匠は、あの天下のかしまし娘である。
この方々ね。
だから屋号が『正司』なのである。

元々、敏江ちゃんがかしまし師匠のお弟子さんで、玲児師匠はかしまし師匠のマネージャーだったのだが、密かに二人は付き合っていて、その事がかしまし師匠にバレて、一度破門になっている。 

私が子供の頃はすでに離婚されていたが、蝶々雄二、唄子啓介の例に漏れず、お二方はそのままコンビとして漫才を続けるのであった。

そして離婚したことをネタの中心として、敏江ちゃんは結構キワドイ下ネタをぶちこみ、そんな敏江ちゃんを玲児師匠は激しくどつきまわし、そしてまた敏江ちゃんはパンツ丸出しで反撃するみたいな、そんな猥雑で暴力的な感じが幼気な少年には、何かいけないものを観るているような感覚で、笑うというよりは、ちょっと引いてしまう感覚であった。

玲児師匠は2010年お亡くなりになり、
その後、敏江ちゃんは漫談家として活動する。


ほんとは敏江『師匠』とお呼びしなければいけないところなのだが、やっぱり敏江『ちゃん』が似合うのでお許しください。

それにしても何がすごいってね、玲児師匠も亡くなり、敏江ちゃんもお亡くなりになったのだが、師匠の『かしまし娘』のお三方は、まだ生きておられるんです。さすがに歌江師匠は大病をなさったのでご健在とは言い難いご様子のようですが。

昭和の浪花の漫才師も、1人また1人と旅立っていかれて、何だか寂しい心持ちである。