ついに特定秘密保護法が成立してしまった。2013年12月6日は、戦後民主主義社会の分水嶺として、


のちのち深い後悔をもって思い出される日になるかもしれない。参議院での審議はたったの一週間あま


りで、異常なほど短い時間であたふたと数の論理で安倍自民党政権は強行に成立させてしまった。



 暴挙というか愚挙というのか、民主主義の根幹を揺るがしかねない悪法を、「逃げ切る」ように国民の真


の危機感が盛り上がる前に強行採決。国民は完全に愚弄されていると言っていい。どうせ今は少し騒い


でもすぐに忘れてしまうだろうと足元を見られているのだ。実際のところ、年明けにはほとんどの国民が


特定秘密保護法のことなどどうでも良くなっているような気がする。日本人は確かに忘れっぽい。しかし、


この法案が成立したからといって、あきらめてはいけない。選挙時の公約になかった、危険な特定秘密法


案を強行に成立させたことで、国民も安倍内閣の本質がわかっただろう。こんな馬鹿内閣に日本の将来


を任せてはいけないということだ。特に若い世代に対し、このような悪法を持つ国家を背負わせることには


大きな責任を感じなければいけないと思う。



 今日の朝日新聞の読者投稿欄に、愛媛県の22歳の男性の声が載っている。



特定秘密保護法は、まだほとんどの国民が内容を正確には理解できていないだろう。9月に法案の概要


が知らされてのスピード可決。国民が意見を投稿できるパブリックコメントに至っては15日間だけの設


置。しかも約9万件の意見が寄せられ、その77%は反対意見だったという。確かに、近年の情報社会で、


国の防衛機密が漏れることは大いに憂うべき事態だ。しかし、いつどこで情報を知り、発信してしまうか分


からないこの時代だ。ネットで誰かの書き込みを見て、それが特定秘密だったとしたら?例えるなら「河原


で拾った小石が実は爆弾だった」というような事態にもなりかねない。誰もが罪を背負わされる可能性が


あるこの法は果たして本当に必要なのだろうか?国の未来を背負う我々のような若者のために「大きな力


を持つ先輩たち」にはもっと多くの時間をかけてこの法を熟議してもらいたかった。




 この国の「大きな力を持つ先輩たち」は、27年間も投獄されても自らの意志を貫いたネルソン・マンデラ


の千分の一の知恵も勇気も無かったということだ。やはりほとんどの人が傍観者的な立場から、自分た


ちではどうしようもないことだとあきらめているのが実態だろう。我々は物分りのいい大人であってはいけ


ない。この法案が成立して以降も、ずっと安倍自民党政権の欺瞞に満ちた暴走には目を光らせ、ことある


ごとに反対の声を上げ、自分たちの政権が安泰で国民は何をやっても許すなどという思い上がり、見くび


りを監視して叩いていかなければいけない。



 特定秘密保護法案の問題点と危険性に関して、「週刊金曜日」という雑誌で、佐藤優と福島みずほの


対談があって参考になったので、ここに載せておく。


http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3932



http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3937



http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3940



http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3943



http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3946




また、ジャーナリスト江川紹子による、「落合弁護士による特定秘密法案による刑事手続上の論点」も、


この法案と公安捜査の関係をあぶりだしていて参考になる。



http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20131202-00030296/




「私は預言者としてではなく、人民に仕える奉仕者としてここに立っている。あなた方の英雄的な犠牲の


おかげでここに立つことができた。そうであればこそ、残された人生を皆さんに委ねようと思う」



 (ネルソン・マンデラ     1990年  釈放当日のケープタウン演説から)





このような偉大な人間に、わが国の矮小な総理、安倍晋三はあまりに遠い。間違っても国葬に参列したり


することがないように・・・・・。





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