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本日のテーマ:精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会の私見
著者:石川県金沢市の医療系社労士
平成27年7月2日。厚生労働省にて「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会(第5回)」が開催されました。
今回は、精神・知的障害に係る障害年金の認定に関する等級判定のガイドラインなどについて検討されたようです。
少し、感想などを書き留めておきます。
■そもそも障害基礎年金の地域差が問題だったのでは?
そもそもこの会合が始まったきっかけは、都道府県で認定作業をしている障害基礎年金において、特に精神・知的障害に関する認定に地域差があることが問題となったことです。
ですが、障害基礎年金だけではなく、障害厚生年金も含めた認定基準作りを成果物として提示しようと言うながれのようです。
ちょっと趣旨がズレてしまっているように感じます。
■基準を作っておしまいではない
会社で評価基準を明確にした人事評価制度を作ったとします。
そうすれば、公平性・納得性の得られる人事考課が期待できます!と、会社や人事は言うでしょう。
しかし、本当にそうでしょうか?
制度や基準を作るだけではなく、例えば実際に評価する人の教育・訓練をするなど、もっとやるべきことがあるのではないでしょうか?
ですから、もともと数値で客観的に評価が出来ない精神・知的障害の障害認定において、ガイドラインを作ったから公平に運用されますとはならないのです。
せめて、全国の認定医の目合わせなどの研修は必要でしょうね。
■都道府県独自の運用をしない
会合とは関係ない話かもしれませんが、障害基礎年金においては、都道府県で独自のアンケートや申立書などを作成して、運用している実情があります。
しかも、認定基準には謳われていない、一見関係があるように思えない質問もあります。
この質問の回答によって、不支給とされている事例もあります。
この都道府県独自のアンケートって、本当に必要なのでしょうか?
必要ならば、全国統一のものでやってほしいですね。
■等級判定のガイドラインが出来てもそこに至るまでの判定が客観的ではない
等級判定のガイドラインでは、精神の障害用の診断書裏面の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」の評価に重きが置かれているように感じます。
ただ、この判定も結局は診断書作成医師の目合わせが出来ていない事を踏まえると、公平性はあるとは言えません。
例えば、「日常生活能力の判定」は「判断にあたっては、単身で生活するとしたら可能かどうかで判断してください」と言う前提条件が付けられています。
しかし、この事を知らずに診断書を記載している医師も少なからずいるはずです。
普段、家族に介助されながら生活している請求者の日常生活を医師が実際に見ている訳でもありません。
ましてや、介助を受けながら、なんとか生活している状況であるのにも関わらず「単身で生活している」状況を想像しながら判定する必要があるのです。
簡単ではないですよね。
その前提条件があるうえで「適切な食事」の設問の選択肢をみると・・・
・できる
・自発的にできるが時には助言や指導を必要とする
・自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる
・助言や指導をしてもできない若しくは行わない
選択肢が客観的はない上に、「単身で生活」が前提です。
この条件で評価された結果で、ある程度機械的に判定できるガイドラインで認定される。
等級判定のガイドラインが出来ても、そう言う問題点を内包している点は留意したいところです。
■基準が変わる影響
基準が変わると、更新時に今までの等級と違う等級に認定されたり、不支給となったりすることも予想されます。
また、1度請求したものの、不支給となった方や受給まで届きそうになくて諦めてしまわれた方も、再申請によって、受給に至るケースもあるかもしれません。
お読みいただきありがとうございました。
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