歪み3


小林side


今日の朝は素晴らしい目覚めだった。


昨日の夜までは少し寂しさがあったけど、一晩ぐっすり寝たら寂しさもどこかへ行ってしまった。


久々にメンバー全員出演の収録。


悩み事が解決して、今まで遮られていた視界が、開放された。


あの子が髪を切ったとか、前まで空き地だった場所に公園ができてたとか、色々な気づきがあった。


特に気になったのは、どこかから感じる視線。


楽屋を見渡してみても、目が合う人は居ない。


気のせいか。


メイクさんとのお喋りもよく弾んだ。


「由依ちゃん、なんかいい事あった?」


「なんでですか?」


「なんか、いつもより可愛い」


「ほんとですか〜?」


突然褒められ上機嫌になっていると、突然誰かと目があった。


視線の主は鏡の中にいた。


わざと気がついていないふりをして、鏡から目を離し、二つ左に座る森田ひかるを見た。


鏡の中の私をずっと見ている。


私が直に見てること気がついてないのかな


メイクさんと話しながら時折笑顔を見せるひかるから目が離せなくなった。


あの子、、あんな可愛かったっけ?


母性ってやつ?













収録が終わり、スタジオから楽屋へ繋がる廊下を歩いていると、関ちゃんを追いかけて走るひかるの後ろ姿が見えた。


小さな一歩を踏むたびに、外ハネの黒髪ボブがぴょこぴょこと跳ねる。


関ちゃんに追いつき、身長の高い関ちゃんを見上げて歩きはじめた。


そんな2人の後を追うように楽屋に入る。


家に帰ったら何しようかなー、なんて考えながら帰る支度をする。


ふと、また視線を感じ、ひかるの方を見る。


すると、慌てて目を逸らして顔を真っ赤にしたひかるがいた。


何あの子。可愛い。


もしかして、私に気があるのかな。


ちょっと自意識過剰かとも思われる勝手な推測をする。


そう言えば、ずっと前にひかるの家で映画見ようって言ってたのに、まだ行ってない!


めちゃくちゃ良い言い訳を見つけた私は、ひかるの後を追い、ひかると一緒にバスに乗った。


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展開遅くてすみません🌚