彼女と色々あって違う中学に入って、
恋愛のことも、身体の成長もすごく辛くて、
僕は辛さの原因をずっと考えていた。
僕が女の子を好きだから悪いのではないだろうか。
男を好きになれば、女の気持ちになれるのではないだろうか。
そんなバカなことを考えて、
同時期に告白してきた人と付き合うことにしたけど、
いつまで経っても彼のことは好きになれず、
彼女への想いも少しも断ち切ることができず...
数ヶ月後のある日、これ以上は無理だと思った。
僕はきっと彼のことを好きになることはできない。
キスもできないし、手も繋げないし、彼の発する好きという言葉にすら違和感がある。
女性として見られることが、どうしても受け入れられない。
そしてその頃、
ラスト・フレンズというドラマが始まった。
観てる間、主人公を自分と重ねている僕がいた。
自分が女性ではないと感じることが許されるのか。
だけど、お世辞にも幸せとは言えない人生を送る彼をみて、
僕は自分がそうであるということを受け入れられなかった。
なんかもう、本当に全部がどうでも良くなって、
隕石落ちてこないかなとか、通り魔が目の前に現れないかなとか、
今ここから飛び降りたら全部終わるのかなとか、
毎日そんなことばかり考えていたような気がする。
死ぬことよりも、
このまま生きていくことの方が怖かった。