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メモです。『渡邉美樹』

渡邉美樹が語る「強い会社をつくる」適材適所の人材配置術
[FJ4月号掲載抜粋] 
渡邉美樹(わたなべ・みき) ワタミフードサービス社長


創業仲間でも降格 「職位」に上下はない

 ワタミの人事の特徴は昇格、降格が頻繁に行われることです。部長が課長になる、課長が店長になるという人事が日常茶飯事です。創業メンバーとて例外ではありません。実際、創業時の仲間であった一人は常務から課長に降格しましたし、もう一人は役員から課長に落としました。
 これを「冷たい人事だ」と言う人もいます。もし会社の一番の目的が創業者たちが満足することにあれば、会社をつくった人間がいいポジションに付き、高い給料をもらうのが当たり前でしょう。

 しかし、ワタミの経営目的は、一つは「一人でも多くのお客様に出会いと安らぎの空間を提供すること」であり、もう一つはありていに言えば、「世のため、人のためになりましょう」ということです。当然、人事の基本はこの二つの経営目的に広く深く達するためのものであるべきなのです。
 ポジションや権限は経営目的を達成するための役割分担にすぎません。社長も一般社員も役割分担であって、決して社長が偉いわけではありません。この考え方がきっちり整理されていれば人事というのはスムーズに動いていくのです。

 ただ、人は頭で分かっても感情は整理できないものです。降格された人の中には「理由は分かる。しかし心が許さない」と辞めていく人もいます。

 創業メンバーの一人も課長のまま会社を離れていきました。もう一人は自らの力で課長から部長にはい上がりました。彼は、以前、自分が使っていた人間が何人も上の立場にいるにもかかわらず、部長としての仕事を淡々とこなしています。
 最初は「何でオレが」という気持ちが強かったことでしょう。でも今は心の整理が付き、ポジションが役割分担であると理解できているのだと思います。
 「オレがこのポジションにいることで、経営目的が一番効果的に達成されることになるんだ」ということを論理的に自分の頭の中で整理できたから、きっと納得してくれたんでしょうね。

 私はその人間が好きだからこそ、創業メンバーでも課長に降格する人事をやるのです。能力がない人や、適していない人がそのポジションにつくと、その人は必ず不幸になります。そういう例を、私は今まで何十と見てきました。
 店長ができない人に店長を任せたり、役員ができない人に役員を任せると、自分の能力よりも大きな仕事を見せようとして、「ウソの自分」をつくってしまうのです。ウソの自分をつくると必ずそこにはひずみが生じます。それが心のひずみになったときは心の病気になりますし、身体のひずみになったときは体に変調をきたすのです。だからその人、その人に合った厳しい人事こそがほんとうに愛のある人事なんだと私は思います。

 職位には上も下もありません。だから人事権者は、「君は今の能力と経験でこのポジションにいるのが一番力を発揮できるのだ」と言うべきです。
 その上で、もう一歩先を目指すのであれば、こういう方向性で、こういう努力をしたらいいとアドバイスし、「これだけの力がついたらこのポジションにつける」と約束することが大切です。そういうフォローがあれば厳しい人事は十分可能だと思います。

 もう一つ、人事で重要なのは下に付く人たちのことを考える点です。会社という組織で一番大事なのは、各々が働く中で人間的に成長していくことだと思うからです。もしも能力的に、あるいは人間的に低い上司が上にいると下の人間が育ちません。その結果、その人たちは辞めていなくなります。人事を間違うのは、会社にとって一番大事な種を失うことになるのです。

人を動かす本質は「よらしむべし」

 人事で怖いと思うのは、人は自分より大きな「器」は見えないことです。経営者の器以上に会社が大きくならない理由はそこにあります。私は社員の中で自分よりすごく大きな人間が現れたとき、間違った人事をするのではないかと常に恐れを感じています。でも、少なくとも今は、部下のいいところがよく見えています。また経営者として「会社を見ていて、山頂から麓まで見えているのかな」といつも考えているのです。

 逆に麓から山頂を見るのは難しい。私は人事を含め、経営というのは最終的に、孔子の言葉にある「民はよらしむべし、知らしむべからず」ではないかと考えています。いくらこちらが愛しても、一般の人々は経営者とは立場が違うから分かるはずがないのです。
 「よらしむべし」、つまり信頼させるのが大事であって、「知らしむべからず」というように、なかなか知らしめることはできないのです。この孔子の言葉にリーダーシップは帰結してしまうと思います。

 「こっちの方向に行くぞ」と戦略を立てたとして、社員を動かすときに全員が理解するということは絶対にあり得ません。「どうも渡邉の言うことは分からない」と思っている社員が必ずいるのです。そのときに、「でも渡邉の言うことだからいいではないか」「一緒に行こう」と言ってくれる人が、つまり「よらしむべし」のよってくれる人、信頼してくれる人なのです。こういう人が何人いるかで会社の強さが決まるのではないでしょうか。100%頭で理解してついてくる部下、100%心で理解してついてくる部下はまずいないと思います。

 上に立つ者として重要なのは社員を信頼させることです。そのために私は社員に対してビデオを通じて自分の想いを一生懸命に話をしたり、手紙を書いて考えを伝えるといった、いろいろな働きかけをやっています。

 その基本となるのは「社員のことを考える心」です。社員の幸せを口先だけでなく、心で常に意識し続けることです。社員は社長の戦略は見えなくても社長の心は見えます。「口では社員が大切だと言うが、本当は違う」とか、「本当に自分たちの事を思っているか」が分かるのです。

 私は社員を心から愛していることには自信があります。だからみんなが私のわがままについてきてくれるのではないでしょうか。もし私の心が伝わらなければ、それは経営者としての私の限界でしょう。

 会社には目的があり、その目的を達成しようとしている人たちだけが会社に参加する資格があります。ですから目的に対して価値観を見出さなくなった人たちが会社を辞めても、それは参加資格を失っているわけです。それは構いません。しかし、経営目的に共感しつつ、離れていく人間がいるとしたら、それは私の経営者としての限界なのです。

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渡邉美樹(わたなべ・みき)ワタミフードサービス社長

1959年神奈川県生まれ。82年明治大学商学部卒業。大学卒業後、会計システムの会社に半年間勤め、その後1年間佐川急便で働き独立資金300万円を貯める。84年有限会社渡美商事設立、社長に就任。86年株式会社ワタミ設立、社長に就任。87年ワタミフードサービスに社名変更。2003年学校法人郁文館学園の理事長に就任。
著作に自らの親子関係を綴った『父と子の約束』(世界文化社)、社員へのメッセージをまとめた『「ありがとう」の伝説がはじまる時』(中経出版)、郁文館学園の学校改革を書いた『さあ、学校をはじめよう』(ビジネス社)などがある。


ワタミフードサービス
1984年、渡邉社長が有限会社渡美商事を設立、経営不振だった「つぼ八」の店を買い取り、FC店オーナーとして事業を始める。86年ワタミ(現ワタミフードサービス)を設立し、居食屋「和民」を展開。96年店頭公開、2000年東証一部上場。現在では、グループで飲食業のほか、介護事業や教育事業、農場運営にも乗り出している。
[本社所在地]東京都大田区/[売上高] 527億円(2005年3月期・連結)
http://www.watami.co.jp

チョコレート『返報性のルール』

社会学者や人類学者によると、人間文化の中の規範の中で最も広範囲かつ


基本的なものの一つに返報性のルールがある。このルールは『他者から何か


を与えられたら自分も同様に与えるように努めるというもの』である。


返報性のルールは、行為の受け手が将来それに対してお返しすることを義務


付けるので、人は他者に何かを与えてもそれが決して失われるものではない


ことを確信できる。



承諾誘導の専門化が好んで使う儲けの手口の一つに、最初に何かを与えて


おいて、相手からお返し何かを求めるというのがある。


このやり方が効を奏するのは、返報性のルールに含まれる特長によるもの


だそうである。



このルールは悪い事だけに利用するにはもったいないような気がする。


例えば初めて人に会う場合などである。


今日はバレンタインデーということもあり、チョコレートをその初対面の人間に


プレゼントすると良いかもしれない。


そのことにより、相手は何かを返さなくてはいけないという義務感に、知らぬ間に


苛まれることになるのだ。



それは自分に対するプレゼントとして返ってくるかもしれないし、あるいは自分に


対する好意であるのかもしれない。


ロバート・B・チャルディーニ, 社会行動研究会
影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか







事実は小説より奇なり

私は大学で心理学の授業も取っていたこともあり、たまにそれに関する本を読

んでみたりすることがある。


今日読んだ「影響力の武器」 という本は、今まで読んだ心理学の本の中でも、

とても面白いものでした。



法を順守するクイーンズ市民たちが、30分以上の間、殺人者がキューガー

で三回にわたって一人の女性を追いかけ切りつけるのをただ眺めていた

のである。住民の声や、寝室の明かりが突然ついたりしていたこともあって、

殺人者は2度襲撃を中止し、引き下がった。しかし、そのたびに再び戻ってき

て彼女を追いかけ、ナイフを突き立てたのである。この殺人が行われている

間、38人もの目撃者が存在していたにも関わらず、警察に電話をした人は

誰もいなかった。彼女が息絶えた後になって、ようやく目撃者の一人が電話

をかけたのである。




本書では上記の事実に対する科学的研究もなされている。


その中で私が驚愕させられたことは


『緊急事態に陥った人が「人数が多いから安全」と考えるのは多くの場

合完全な誤りである。』


ということである。


緊急援助が必要な人は、多くの人がいる場合よりも、たった一人の人が居合

わせた場合のほうが、生き残る可能性が高くなるかもしれないというのである。


面白いというか

なんというか

ちょっとショックですよね。。。


ロバート・B・チャルディーニ, 社会行動研究会
影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか