目の前でチラチラと光る包丁・・・




違う・・・

ワタシはそれを望んでいるわけじゃない。

ただ、落ち着くまでそっとして

落ち着いたら、やさしく抱きしめてくれれば

それでよかった。




その時点で私は

パニック障害だったのだろう。



カレじゃどうしようもなかったのだろう・・・




でも、カレは

更にワタシを不安にさせる道を選んだ。



まるで、ワタシを全てわかっているかのように・・・・



ワタシのせいで、カレをこんな風に

してしまったと、思わせた。




そして、ワタシはカレに対して焦りを感じ出す。



違う。そんなのは望んでいないと

カレを説得し始める。




私のパニックを治められたと感じた彼は

そこから更にワタシへの愛を植えつける為

ワタシの手に包丁を持たせようとする



そんなに怖いなら

腕を落としても構わない

それぐらい俺はお前を愛してると・・・




ワタシは泣きながら、誤りながら

カレを落ち着かせる。






こうやって、立場が逆転していった・・・





この時点で先はもう決まっていたのだろう

カレが愛を植えつけるには

ワタシの不安を引き出せばいいのだと気づいた・・・





この時から?

もっと前から?

狂気的な日常は始まっていった・・・




小さいときのトラウマなのか

男の人の威圧する態度に

ワタシはいつも小さくなった。



それは、カレだけじゃなく

男の人全員に対して・・・・



男の人が威圧する態度を取り出すと


ワタシの頭が警告を出す。


その威圧感に全身が拒否反応を起こしだす。












彼の愛はそこにまで及んで来ていた。



愛という名でワタシを管理しようとした彼は

カレの形からはみ出ようとしたワタシを

その威圧で押し込めようとし始めた。




威圧することで、小さくなる私を

さらなる威圧で向かってくる。






・・・・警告音が鳴り響きだす。





ワタシにもわからない恐怖が顔を出す。




触らないで・・・

近寄らないで・・・



その反応が更に彼を怒りに変える。



そして、更なる威圧・・・

じりじりとにじり寄るカレに

おびえながら後ずさりする私。


背中はもう壁。

逃げ場は無い・・・・・



パニックになる私に

異変を覚え、一瞬カレは素にもどる。



どうした?



もう、ワタシには

差し出される手すら、怖い・・・



ごめんなさい・・・

触らないで・・・

お願い・・・・

来ないで・・・

やめて・・・

ごめんなさい・・・



泣き叫ぶワタシを

どうしようも出来ないとわかると

カレは違う方法を選んだ



俺は何もしない。

俺はお前を愛してる。






何を言われても

今は彼がそこにいることが怖い。



それでも治まらないパニックのワタシに



それでも俺を怖いと言うなら

俺はこの手を落としてもいいからと






包丁を持って来た。



ワタシはいつも

話し合うことは大事だと思っていた。



人それぞれ考え方があって

どんな思いでその行動をとったのかなんて

聞かなくちゃわからないから。



たとえ、聞いたとしたって

本人じゃないから

全てを理解するなんて無理だろう。



同じものを見ていたとしても

ワタシから見たら白く見えるものだって

相手からしたら黒く見えることもあるだろう



大事なのは

相手がどんな考え方をするかを理解することであって

相手が考えて出した答えを理解する事じゃない。


考えて出した答えが

0と100で違うのであれば

どうやって考えた答えが0なのか

それを聞いて納得出来たら0にすればいいし



それが納得出来なくても

相手がそんな考え方で0と捉えるんだなと

相手の事を理解してあげればいい。



そして、自分はどんな考えで100になったのかを

説明し、その考え方を理解してもらえれば

おのずと、相手がこんなときどう考えるかが

見えてくると思っているから。



そうやって、考えて行く事が

相手を思いやるという事に繋がるんじゃないかと

私は思っている。


そうやって、考えた結果

相手に合わせてあげる事が出来たり

0と100の中間で物を考えたりする事が

お互いが妥協する事なんじゃないかと

私は思っている。



あなたの普通と

わたしの普通は

全てが一緒だなんて思ってはいけない。



普通なんて

多数決で多く票をあつめたら

それが普通になるのだから・・・


だから

育ってきた環境が違うのだから

周りにいる人たちが違えば

多数決の票だって違うに決まってる。




だからこそ

なおさら、その違いを理解する為に

話し合う事は大事だと思う。




でも、私がそう思っていても

相手がそう思わなかった時点で

話し合いなんて出来ないんだけどね。


結局

この考え方すらも

相手との価値観が違えば

否定されて終わり。



私は、難しい事を考えすぎているのかもしれない。