30台後半の女性が最初に慢性疲労の症状で受診してくださったのは2年前の夏の事でした。その後治療で症状が改善し、去年の12月には念願の第2子を無事に出産されました。今回1年ぶりにご連絡を頂き感想を頂きました。
以前にもブログで書いた事がありますが、当院に通院されている方の中でこの2年半の間に9名の方が妊娠されています。身体の全身状態と妊娠とが密接に関係していると言う事は言うまでもない事ですが、そのことはあまり認識されず、ついつい「最先端の医療」に目が向いてしまいがちである事も事実です。
最先端の医療でこそ救われる方もおられますが、同時に自分自身の体のバランスを整える事の重要性ももっと認識されて良いように思います。



小西統合医療内科に初めて伺ったのは、2年前になります。

当時は仕事と育児に追われる日々で、朝子供を送ってから出勤するまでに横になってしまうようになりました。その時間も最初は10分程度だったのが、段々と伸びていって、1時間以上も必要になるように。
幸い、
仕事は大学教員で裁量労働だったのですが、仕事も好きだし、親にも助けてもらいながら、こんなに恵まれた状況で疲れているなんて、自分の気合が足りないのかだろうか…と悩んだり。ちょうど二人目の妊娠も望んでいたけれど中々できず、不妊治療も視野に入れていました。けれど、とても妊娠、出産を超えられるほどの体力がなく、まずは普通に働けるように体調を整えたい、と色々とネットで情報を探しました。
どうも慢性疲労のようだ、ということで小西統合医療内科さんを見つけ、初診の予約をしました。

恐る恐る受けた最初のカウンセリングでは、疲労と回復のメカニズムについて説明を受け、それが非常に論理的かつ科学的であったことと、質問を交えながらとても丁寧に教えていただいたことで、私の求めていた医療の姿に一致すると感じました。
その後、
詳細な血液検査、遅延型アレルギー検査、毛髪検査、唾液コルチゾール検査などを経て、重金属の蓄積や副腎疲労がわかりました。疲労という漠然としたものが、検査によって科学的に説明されたことで、気合の問題ではない、とわかりとても気持ちが楽になりました。

2回ほどキレーションをし、サプリを飲みながら、だんだんと疲労感が抜けていきました。それと同時に小西先生とお話しながら、仕事のペースについても調整するようになりました。いくら睡眠をとっていても、過度な緊張が続けば内分泌系が枯渇してしまうし、気晴らしに休日に遊んでも疲れが増すだけ。日々の中でリラックスの時間を積極的に作っていくことの大事さを知りました。そこで、不必要に仕事を引き受けることをやめたり、諦めることを覚えたり、ヨガを始めたりしながら、全体的なバランスを取り戻していったように思います。

そして、治療から半年後に待望の妊娠がわかりました。不妊治療は体を痛めるイメージを持っていて抵抗があったので、体調を整えていった結果として、自然に子供を授かることができ、とてもありがたい気持ちでいっぱいです。妊娠中や出産後も疲労感が強まることもありましたが、治療の中で得た栄養学的な知識を活用しながら、疲労を蓄積させない対処ができるようになった気がします。

対症療法的な医療にただ受け身で回復を待つのではなく、体のメカニズムを学びながら自分で体調を整えることを、前向きにサポートして頂けるお医者様に出会えたことはとても心強
いです。

最後に書かれている、「対症療法的な医療にただ受け身で回復を待つのではなく、体のメカニズムを学びながら自分で体調を整えること」はまさに私たちが目指している医療であり、それを感じていただけたのはとても嬉しい気持ちです。
病気ではないけれど「出産したい」という女性に取っては何者にも代え難い願いが叶うサポートをさせていただく事ができ、とても暖かい気持ちになりました。