アトピー性皮膚炎で還元電子治療を行っている患者様の治療経過です。
8月に当院を受診くださり、かなりひどいアトピーで、全身の掻痒感がひどくて夜も眠れず、昼間も仕事が出来ないため退職されたということでした。

さっそく、当院の外来で還元電子治療を開始しました。
還元電子を開始して、手足の湿疹はすぐに改善したのですが、顔面の湿疹がなかなか改善しないため、1か月間のみ還元電子の器械を自宅にレンタルされ毎日使用していただくことにしました。

1か月毎日還元電子を使用したときの写真がこれです。

額のアトピー性湿疹が随分と改善しているのが分かります。
皮膚の状態自体も、治療前は非常にもろくてすぐに出血したということですが、現在は乾燥状態は残るものの皮膚も強くなったと実感されているようです。

自覚症状は、かゆみの程度も治療前と比べて随分とましになったということですが、治療前のかゆみの強さを10とするとまだ5-6程度あるということで、他覚的所見とのかい離がみられ、他の要因の関与が考えられました。
下の図は、当院に初診時に行った「遅発型食事アレルギー検査」の結果ですが、ほとんどすべての食材に対してアレルギー反応が見られることが分かります。


これは、小腸の腸内環境が乱れていることで重度の「腸管漏出症候群」を合併していることを示しています。このような場合は、単純に還元電子治療だけでは十分な効果を上げることが出来ずに、腸内環境を整えることが必要になります。

私の印象では、還元電子と腸管環境と整えるサプリメントの摂取でかなり重症のアトピー性皮膚炎の方でも改善すると思います

当院ではこのようにきっちりとエビデンスに則りながら最大限の治療効果をあげることが出来るように、オーダーメードの治療を患者様と相談しながら創り上げていきたいと思っています。