秋田でお昼ご飯を食べた後は新幹線で盛岡へと移動します。
新幹線が走行中に分離してしまうという前代未聞の大事件が旅行の数日前に発生。
JRは原因が判るまで新幹線の連結運転を中止するという措置を取りました。
その影響で乗っている"こまち28号"は盛岡行きに。
偶然にも歴史的なタイミングに立ち会えることとなりました。
盛岡で東北新幹線の乗り換え待ちをしているため、この日の"こまち号"は上りも下りも遅れ気味。
雫石川に沿って谷底をゆっくりと進みます。
いい具合に眠くなってくるんだな、これが。
ちなみに新幹線内各駅に停まるレアな"こまち号"でしたが、田沢湖でも雫石でも乗り降りはありませんでした。
徐々に迫ってくる新幹線の高架が盛岡が近いことを知らせてくれます。
普段"こまち号"はアプローチ線を通って新幹線ホームに上がって行きますが、この日は前述の都合によりそのまま在来線のホームへ。
配線の都合上、新幹線ホームでは折り返すことが出来ないんだよね。
一方でそれをクリアしている山形新幹線は、通常通り新幹線のホームから発着をしています。
ちょい遅れのまま盛岡駅に到着!
ほぼ満席の車内から大勢の人が一斉に飛び出し、スーツケースをガラガラさせながら新幹線乗り場へと急いでいきます。
こりゃ遅れるのも仕方ないし、直通運転が如何に便利であるかを改めて思うね。
そんな人達を横目に我々ハグレモノ達は、眼前の激レアな光景を写真に収めようと嬉々としてホームもうろちょろします。
実は秋田新幹線そのものが初見。
なので「違和感あっておもろいなぁ」くらいにしか捉えてなかったけれど、頻繁に利用する人はもっと新鮮に映るのかなぁ。
反対側のホームにいた秋田行きの"こまち号"が数分遅れで発車していきました。
真隣にいる紫色の電車は東北本線の各駅停車。
不謹慎ながらこのタイミングが旅行日で良かったと思ってしまった。
次に乗るのは東北新幹線の"やまびこ号"。
何度見てもE5系ってカッコいいよなぁ。
見慣れないJR東日本の新幹線ってのもあるけれど、カラーリングも先頭の顔も近未来感が色褪せないね。
盛岡始発なので自由席でも楽々着席。
未だに"やまびこ号"と言えばE4系なんだよね。
E5系といえば"はやぶさ号"で、E2系は"はやて号"とか"あさま号"なイメージ。
こうして時代に取り残されて行くんだろうか。。。
盛岡駅を出ると300km/h超えの走りで北上盆地を疾走します。
降りたのはお隣の新花巻駅。
所要時間は11分!
こんな使い方が出来るのもキュンパスの良いところ。
東北新幹線が出来たことによって中核都市までの所要時間がグッと近くなった町って結構あるよね。
その代表が古川だと思うとります。
新花巻の駅前はご覧の通り。
乗り換えのため40分程を過ごさねばなりません…。
とりあえず近くに何かないかとGoogleマップを開きます。
そうして見つけたのがコチラ。
徒歩8分くらいの距離にある"熊谷家住宅"です。
指定文化財として地元のボランティアたちが保存活動をしているそうな。
建物内にも入れるということで、せっかくならばと足を踏み入れます。
おぉ…良いではないか。
この手のものには珍しく、入館無料でスタッフもおらず完全フリー。
広い土間で靴を脱いで上がらせてもらいました。
所々に現代のものこそあれど、隅々まで管理が行き届いていることが分かります。
蜘蛛の巣はもちろん、ホコリひとつ落ちてない。
持て余すだろうと危惧していた新花巻40分待機で、思いもよらぬ収穫を得ました。
建物の合間から新花巻の駅が見えます。
この半径1kmのエリアにいろいろな時代が入り混じっていて味わい深かったなぁ。
ちなみにこの日、観光らしい観光をしたのは、後にも先にもここだけでした……。