6年前
休職を申し出たあと
大学病院で手術し
迎えに来てくれた夫の車で退院するときのこと

この時期になると思い出します

賑やかな都会の喧騒が
少し和らいだ運転しやすい
道路に入った所で

夫から
“仕事辞めたら?”

そう言われ
首を縦に

“うん、、、”

私は
しっかり頷きました

退院する日
あの道路に差し掛かる前まで
私の頭には
“退職”
という文字はありませんでした

希少癌ステージ4の
知識や情報が得られない中でも
嫌なことは出来るだけ
自分のなかで噛み砕いて
納得させてしまう性格なのかな?

自分の胸の中に
色んな想いを押し込みすぎたのかもしれません

あの寡黙な夫のひと言が
直球で
五感に
突き刺さったのです

私は
あれから
生活基盤を
賑やかな場所から
自然イッパイの地に
心も身体も
移すことが出来ました











風に揺れる若葉の中で
ウグイスがさえずります
ホーホケキョの鳴き声はメスを
他のオスから守っていると
聞きました

“オレのオンナに手を出すな!”と

自然の風景をたたえるような
ちっちゃなガーデンに居るだけで
気持ちが楽になります


お花を鉢で育てることはあっても
野菜を育てることはありませんでした
土とかかわることがなかったと言うより関心もなく時間もありませんでした

“コウノトリが来たよ!”

隣人からのラインで
私は
初めての
幸せな時間に立会います



この田んぼで
収穫した無農薬に近いお米を
特別製粉し
お米のケーキを焼きます

ある意味贅沢な時間の中にいたら
日常的な病気の痛みも
忘れることができるのです