お粗末な緊縛師がいるから。
最近の緊縛熱は海外でも高まっており、本家の日本から多くの緊縛師が講師として招かれています。
彼らは、先生として呼ばれ、緊縛の講習会などを行っているのですが・・・。
今回、緊縛師の奈加あきらさんがヨーロッパへ行ったところ、招聘先で「ナチの恰好をした写真をばらまいている、M嬢は奴隷扱いとか女性蔑視の話、催眠術を掛けて女性をゲットする話とか、マトモに緊縛を教えなかったとか・・・妄想でひっくり返ったとか・・」日本から講師で呼ばれて行った緊縛師たちの恥かしい行動を指摘され、質問され・・・、全く関係の無い奈加さんが謝って訂正しなくてはならない事態が起こったとツイートしていたのです。
これらの行動は、愚かと言うだけでは片付けられない話です。
緊縛は先人の努力の結果として日本のサブカルチャーの1つとして世界で広がっているのに、他の人が大切に育てた果実を食い荒らす所業で、しかもやっていることが社会人としてどうなのか・・・呆れ果てました。
先人の皆さんが苦労して作った「信用」を台無しにする行為だとも気付かないのでしょうか?
今までもこの業界は、詐欺的な話や金銭・女性トラブル等で裁判になった例も幾つか有り・・・、ほとぼりが冷めれば舞い戻って来た人も何人も居ました。
中には、プロでありながら私や他に人の技術をパクったり、習っても居ないのに「これが○○さんの縛りだ」と言って居たり・・、私の緊縛事故減少活動に知らん顔で沈黙していたくせに、世間の空気が変わった途端に立派な事を言い始めたりも・・。
また、無知な例では・・、ストリップ劇場で開催されたSMショーに出演して、自分のショーの受け手が丸裸の写真にボカシを入れてツイートして(警察が動けば逮捕案件で劇場も営業停止になります)、自分が捕まるとも思わず、受け手や劇場にも迷惑をかける事になるのだとも思わない人さえいるのです。
私が緊縛事故減少の活動を始めた時も「緊縛を否定するのか」とか「緊縛熱に水を差す気か」と言った緊縛師もいました。
事故しても隠したり受け手のせいにしたり・・マトモな対応をしてくれないでは緊縛が怖くて緊縛の広がりは有りません。それさえも分からなかったのです。
また、緊縛後遺症も病院やどこの整体でも治るんだ早期回復が出来るんだと思い込んでいたり・・・。
井の中の蛙で外の情報も無いのか、一般常識さえ分からないのかと、私も呆れたものです。
でも、こういう問題で一番困るのは・・、こういう一部の呆れた緊縛師のせいで、真面目に活動している緊縛師の人達までもが同じ目で見られてしまう事なのです。
そういう真面目に活動している緊縛師の皆さんの信用力で自分も活動で来ているのだと
思わない事なのです。
今やSMの世界も緊縛の世界も、昔の様なアンダーグラウンドな闇の中の世界では有りません。
社会人として襟を正して欲しいし、一方で業界に興味あるみなさんは、店・サロン・緊縛教室などに行く時は、くれぐれも情報を取って何処に行くか選んで欲しいとも思います。
はっきりいって、緊縛事故に関しても、私がもう8年近くも啓蒙活動をしていても、本を出しても、相変わらず表向き「事故に注意しています」と言いつつ、未だにいざ事故が起こると隠そうとする人や所、病院にも行かせない緊縛師、事故後のケアーの仕方が分からない人も居ます。
受け手の皆さんは、縛られる前に(自分を守る為に)「もし事故が有ったらどういう対応をしてくれるのかを具体的に聞かないといけない」のが現実の1つでも有るのです。
また、緊縛を習っている人の中にも、「緊縛を習って女をこまそうorこませる」と思っている人もいるし、全国で緊縛師を名乗っている人は多いけれど・・、これだって、誰だって勝手に名乗れるのですから、緊縛師を名乗っている人は安心だと思うのも間違いという事にもなります。
くどいようですが、真面目にまともに活動している人も多く居て、その人達が業界を牽引してくれているから今の緊縛ブームが有るのです。
出版社・AV会社等の企業のみなさん、ショーの主催者のみなさん、問題が有っても安く使えるからとか、言う事を聞くからではなく、真面目に活動している人を仕事に使って欲しいと思います。
そして、一般の方は、よく情報を取って接する人行く店やサロンを選んでいただきたいと思っています。
それが、もっと業界を良くし、みんなが安全に楽しめる世界を作る効果的な方法なのですから。