真夏、暑い日は春平の水皿に氷をよく足します。
(壁と枕の間にはさまって眠るアニキ)
ある夜とても蒸していて暑い。兄は出かけていて遅くなる(いつも夜寝る時、春平は自発的に兄の部屋へ行きます)。うっすらかけているクーラーでは物足りなそうなのでいつもより多めに氷を入れておきました。
私はそのままスタンドを消し寝る体制に入ったのですが、テレビ台横に置いてある水皿から
「ガチャガチャ・・・ガシャッガンガンガン・・・」
水を飲んでいるとはとても思えない音が。何をしてるんだ?とスタンドを点けると、結構な大きさの氷をくわえた春平がベッドにぴょん、と上がって来てガリガリと氷を噛みくだき始める。
「あらしゅんちゃん、氷食べたかったの~。すごいね、そんな大きな氷ヒトリで持って来られるなんて。・・・お兄ちゃんになっちゃって」
赤子時代水を飲むのがへたっぴで、水皿に両手を突っ込んで大笑いしながら水をまき散らして飲んでいた春平が・・・朝起きると何故か水皿の底にウンコを沈めていた春平が・・・なんて感慨深いの。そんなにオトナにならないで。
(いたいけな赤子時代のアニキ)
色々な感情と共に眺めていたら、彼は「すくっ」と立ち上がり適当に噛み砕いてバラバラになった氷を打ち捨て再び水皿に行き、また氷をくわえて持って来た。
「・・・そのバラバラなのはもう飽きたの?つかね、シーツがビショビショなんだけど」
私を無視して春平は氷をガリッと噛む。一噛みするとまたすぐに新しい氷を持って来る。その間にシーツのシミがどんどん広がって行く。
「どれか1個にしなさい!まさか水皿の氷全部持って来る気じゃないでしょうね!?」
大当たりだった。(ちなみにかなり氷を入れていた)
その後も春平は氷を延々運んではすぐに興味を失う。最終的に氷を全てベッドに運び終えると満足したらしく、後はもう見向きもしないで枕元へ移動。こっちはヨダレまみれの氷を水皿に戻しシーツを拭かねばならない。
感傷など吹っ飛ぶ。
完全に寝るタイミングを奪われ、恨みに思い振り返ると信じられない事に春平はイビキをかいて爆睡していた。
「ひ、人に後始末させておいて!!しかもあの短時間にイビキかくほど深く寝てるなんて信じらんない!!か、可愛い!!!!」
二夜連続でこの遊びに夢中だったアニキですが、つまらないと悟ったようで今はやりません。
