私の会社では毎朝の朝礼で、

「一般社団法人倫理研究所」発行の

「職場の教養」を読んで感想を述べ合っています。


今日は最近気になったお話を紹介します。

 

 

最後までやり切る

 

料理が趣味のIさん。

休日はインターネットで検索したレシピを使って、

妻や子供に手料理を振舞っています。

 

ある休日、午前中に食材の買い出しを済ませ、

下ごしらえにも時間をかけて夕食を作りました。

それをおいしそうに食べる子供たちは

笑顔に溢れていました。

しかし妻だけが怪訝な顔をしています。

 

Iさんが理由を聞くと、「料理をするのはよいけれども、

朝からキッチンを独占して張り切って作ったのならば、

最後の皿洗いや食器の後始末までしっかりやってね」

とズバリ指摘されたのです。

 

その言葉にIさんは、心の中を見透かされたような

気がしました。

メニューを考え、食材を買い込み、料理を作り、

食べるところまでで満足し、後始末はいつも妻に

押し付けていたのです。

 

「有終の美を飾る」と諺にあるように、

家事も仕事も何事でも、締めくくりまで

しっかりとやり遂げることが、立派な行いなのです。

 

 

【一般社団法人倫理研究所発行

「職場の教養 2020年6月号」6月6日より転載】

 

 

普段料理をしない男性がよく陥るパターンですね。

食材も値段を気にしないから家計を預かる主婦に

とってはありがた迷惑な面も…

 

普段料理をしない人は作って満足なので、

後始末まで気が回らないのかもしれません。

 

このような事例に限らず、後始末まで

しっかり行うことで物事は完結します。

後始末を怠るとそれまでのことが

台無しになってしまうほど後始末は

たいせつなのです。

 

しっかりやり遂げる人は信頼もありますし、

そのような人には自然と仕事も舞い込んでくるでしょう。

信頼というのはそうやって重ねていくのだと思います。

 

『何事も最後までやり切る』癖をつけることで、

違った未来が見えてくるかもしれません。

いきなり大層な事ではなく、普段のちょっとしたことから

やり切ってみると自然と身についてくるのではないでしょうか。