稽古2日目終了~



「こりゃ大変だぜ!」


分かってはいましたが、やっぱりそうでした(笑)


初日稽古は、ヴァレリーが他の芝居の為にお休みで演出家の前で

アシスタントと本読み。
一度全部呼んで、次は発音をみっちりとしながら途中まで。


2日目はまず、もう一度発音をみっちり通してやって、ヴァレリー合流。
で、全部の読み合わせ。

ヴァレリーとの読み合わせ。
前回、別れの唄ツアー中に、演出家が雰囲気を見たいとの事で一度

読み合わせをしてるんだけど、そのときも面白くて、今回も面白かった

なあ。
あちらはどう思ったかわからないけど(笑)


大変なのは発音でした(笑)
知ってる人は知っている、フランス語には日本人にとって発音が難しい音があります。
その壁をどう乗り越えるかなわけですが…

発音しようと思ってその音を発音すると、セリフにできなくなります。
だから、舌と口が自然に動いてくれるのを待つしかないわけです。
単語から発生したその舌と口の動きは、そのまま文章をしゃべる口へと移行していきます。
なので、一連の発音の中でその「難しい音」を発音するわけです。


というわけで、これがまず当然大変(笑)


で、この、発音をなぜがんばるかという理由。

フランス演劇はどうやら、言葉の演劇であるらしい。
もちろん、俺の個人的な感想なんですが、いろいろ経験していろんな人と

話してみた結果、どうもその匂いが強い。日本より全然強い。

これはフランス人がよくしゃべるということに起因すると考えます。


ではなぜフランス人がよくしゃべるのか?
話さなければいけなくなった、民族の歴史があるわけです。


知らず知らず、これほどの壮大なものに立ち向かおうとしてしまった自分に、愕然としています(笑)


とにかく、演劇の話に戻りますが、演劇を「観る」ということは「聞く」ということ

にも繋がっているわけです。
そしてそれは、きちんと話されているか?に比重がかかっていきます。

まあ、外国人が日本語で演劇をすることを想像すれば容易に想像つくわけですがね。

で、その時に、聞こえない音というのがあるみたいです。
日常会話では問題ない単語でも、舞台に立つと途端に聞こえなくなる。
そんな音が、日本人が日本語で話す日本の演劇にみられるより多数存在するようです。

判りやすく考えると、滑舌が悪いということに繋がるのかもしれません。
ただ、付け加えるとそれよりも、もう少しシビアなことと言えるものではありますが。


そして、そこまでして言葉を聞きたい理由は、演劇に求められるものが

なにか、自分がしてきた日本の演劇と大きく異なっているのだ。ということに行き当たります。
これが、別れの唄で仮定して、鳥の飛ぶ高さで確信したことでした。
今回のヒロシマモナムールではそれの検証、そして実践としても位置づけられるわけです。


と、いうわけで、楽しくやろう(笑)

実践っつったって、結局、自分が良い!て思われる為にしかやらないんだしね(笑)

各論と総論がうまく合致するといいなあ~ってとこでがんばります。


今日もこれからお稽古お稽古。
一回読んだら、稽古場でて向かいのカフェでおしゃべりです(笑)


初日のことでした。

カフェでみんなでコーヒー飲んでたら、突然目の前にモワンダが現れた!

鳥の飛ぶ高さに出てた黒人俳優です。

しばらくわからなくて、あっ!て思って立ち上がるとき慌てすぎて、通訳して

くれているゆうちゃんの足を思いっきり踏みしめていました。ごめん。


買い物袋を提げたモワンダは…生活してました(笑)

日曜日に自分が住んでいるレンヌに戻るとの事…

ん?月曜日から俺もどっか行くなあ?…レンヌだ!!

そうなんです。

次の公演地レンヌに彼が住んでいるのです。

そして更に、今回の演出家クリスティーヌとは芝居をしたことがあり、

アシスタントのピエールとも面識がありました。


なんて狭いんだパリ。

いや、フランス演劇界か(笑)


というわけで無事彼の電話番号をゲットして、さよならしました。

ありがとう出会いの神様(笑)

そして待ってますよ演劇の神様(笑)



今日の一単語
doucement=そっと、静かに、ゆるやかに、やさしく
 rouler doucement/(車が)静かに走る
 parler doucement/(小声で)静かにしゃべる