2018年冬パリおよび郊外の旅
パリからメトロを乗り継いでブローニュ・ビヤンクールにありますアルベール・カーンの家を訪れました。アルザスに生まれたユダヤ系フランス人で、日露戦争に絡んで日本を応援してくれた大恩あるユダヤ人です。カーンの家はメトロ(M10)の真ん前にありますが、残念なことに現在リノベーション中で見学することはできませんでした。
貧しいアルザスのユダヤ系フランス人の家に生まれたカーンですが、当時ドレフュス事件(カーン36歳ごろ)に象徴されるように反ユダヤの空気がフランス全土で充満していたと思われます。その理由として普仏戦争で敗北したフランスですが、相次ぐ銀行の倒産でお金をなくした国民がロスチャイルド家に象徴されるように金融界を牛耳るユダヤを忌み嫌っていたのは容易に理解できます。(写真はリノベーション中のアルベールカーン博物館の建物)
アルベールカーンは銀行に勤めその才覚で当時世界でも屈指の大金持ちになっていきます。そこからがカーンの偉いところで若い学生をほとんど条件を付けずに世界へと旅立たせ見聞を広めさせます。学生がとった写真が数多く残っており当時の日本の芸者さんの写真も残っています。
カーンと日本の関わりですが、それは日露戦争で金策に困る日本を支援してくれたことにつきます。当時フランスとロシアは同盟関係にありアジアの辺境の地にある小国日本を応援する国、人など皆無でした。ロシアではユダヤ人への迫害が激しく(屋根の上のバイオリン弾きに代表される)、憤ったカーンは日本への資金援助を行います。当然日本は負けると思われており、敗戦すれば無一文になるかもしれない状況で、まさしくカーンは日本人にとり大恩人だと言えます。(写真はセーヌ河側から見たカーンの家)
庭園はGUIDED TOURで日本庭園などもあるそうです。スケジュールの関係で見学できず。カーンの家を眺めながらユダヤの同胞を守り抜くカーンの強い意志を垣間見ることができましたし、自分の信念に反することはしない人間の強い一面を感じました。
カーンの家から大体1KMくらいのところにあるエドモント ロスチャイルド(ロートシット)の屋敷跡です。現在は公園になっておりなぜかCLOSED。犬を連れた、ば~様に聞くとここ数日雨が多くセーヌが氾濫し点検でかなと解説してくれました。本当に大きな敷地でゴルフ場みたいでした。
フェンスの向こうにお屋敷が見えていました。
ゴルフ場としか言えない!おそらく玄関までは馬か車で行くのでしょう。
近くにはポールベルモンドの博物館もありました。ここもPM2時の開館で見学できませんでした。これはだまし絵です。
パリの方向は青空。
話変わりここからはパリ。飛行場についたときは寒くて雨が降り日本海育ちのわたくしにも少し気がめいりました。それがパリの市内に入ると空が明るくなりやっぱりわたくしにはアマテラスコハルの神がついているなと思いました。
サンラザールの駅前で見つけたオブジェ。
いつも行くシーフードレストランのホタテ。美味。でもスタッフのおやじ態度が悪く感じがよくない。
パリは昔の建物をうまく利用しながらモダンでおしゃれに活用しているなと思います。
今回はエトアール近くのホテルに宿泊。リーディングホテルですが、いまひとつ。
この時期のシャンゼリーゼ。
最後はサンジェルマン。パリで一番落ち着く場所かなと思います。気に入ったシャツを購入。
キャフェマゴでダブルエスプレッソ。しばし街の見物。
目の前に現れたかわいいパリジェンヌ。高齢のご婦人もオシャレでやっぱりこの街は刺激を与えてくれます。