それもまた自然の摂理と思えば良かったのかも知れないが、過去にも似た経験があった為かどうしても見ぬふりはできなかった。
閉じていても灯さえあれば何か教えてくれるかも知れぬと徒歩で病院を回り雨風から守ながら手前のマフラーで暖めてやった。
案の定、病院は締まり切っていて灯も無かった。
ダメ元で電話を掛けると『 受診番号に続いてお名前と電話番号を…』とのことだが、もちろんこれまで1度も行ったことのない所であったので「番号もなにもありませんが…何かしてやれる事があるならどうか教えて下さい。」と残して来た道をまた戻った。
途中で腕の中にいたそれが首を持ち上げてしっかり顔を向けてこちらを見ていた。
どうしたかと思ったら次の瞬間、猛烈な勢いで雹が降ってきた。
打たれないようにしてやっていると電話が鳴った。
出てみれば先に留守を残した病院の医者から直接の連絡だった。
現状から全てを話すと親切丁寧に今の自分が出来る事を教えてくれたので職場へ帰り決して冷えることのないよう場所や道具を作ってやった。
ずっと抱えてたマフラーには自身の匂いも着いただろうからと貸してやった。
明日まで傍にいてやる事もできないがとにかく生きていて欲しいと切に願うばかり。
何の縁だろうか、閏日の仕事帰りにどうやら足を悪くしたハトを保護した話。
