南海ホークス 

ホーム用 1978年〜1979年、1981年〜1983年

ホーム用 1980年

ビジター用 1978年〜1983年 

 

略年表

1978年《ホーム・ビジター共通》広瀬叔功監督就任に伴いユニフォーム変更。

1980年 ホーム用のユニフォーム変更。縦縞のデザインになり、帽子のツバが朱色になる。ビジター用もシーズン途中からホーム用と同じ帽子が変更される。

1981年《ホーム・ビジター共通》帽子が従来のものに戻る。ホーム用ユニフォームも従来のものに戻る。

1983年《ホーム・ビジター共通》ベルトレスからベルト付きに変更。ベルトの色は深緑。ホーム用はカバー付きインナーベルトで、ビジター用は普通のベルト通しになる。

 

 

ホーム用 1978年〜1979年、1981年〜1983年

 1977年のシーズンオフ、野村克也選手兼任監督の解任され、広瀬叔功選手が監督に就任しました。正捕手兼四番打者しかも監督と抑えの切り札である江夏豊選手、若手の成長株の柏原純一選手が抜けてしまい戦力ダウンは明白で、チームも抜けた穴を埋めることをしなかった為、翌年の1978年以降Bクラスの常連となってしまいました。野村克也選手兼任監督の解任はチームの弱体化へと進む結果になりました。

 

 広瀬監督は鶴岡一人監督の野球の回帰と野村色排除を打ち出しました。その第一弾がユニフォーム変更でした。南海ホークス黄金時代の象徴である肩ラインを復活させ、明るい緑を深緑が挟み込む感じに仕上げ、丸首からVネックに変更し、アンダーソックスの黄色を廃止しました。このユニフォーム自体は明るい緑を使っていて爽やかな印象があり好きなユニフォームだと思います。明るい色彩を使っていた時代背景があったので、肩ラインを含めて採用したのではないかと思うのです。しかし、先述の通り、戦力ダウンが引き金になっているのですが、このユニフォームを着用することになってから暗黒時代に入るようになりました。

 

 山内新一選手に山内和宏選手、山内孝徳選手を加えたトリオ・ザ・山内、未来を支える選手になるはずだったのに若くして急性心不全で亡くなってしまった久保寺雄二選手、定岡3兄弟の長男である定岡智秋選手や河埜兄弟の弟である河埜敬幸選手といった兄弟選手、近鉄バファローズに移籍して花を咲かせた新井宏昌選手、ドカベン香川伸行選手など、弱かった時期ではありましたが、若い力が力を磨いてきた時代でもありました。このユニフォームは若い選手には似合ってました。明るい緑の最後のユニフォームを若い力が躍動していた記憶とともにホークスファンならずとも知ってほしいと思います。

 

 

 

1983年。画像は山内和宏選手。

画像は門田博光選手。
背面。画像は香川伸行選手。

 

ビジター用 1978年〜1983年

  明るい緑だったこともあり爽やかさが滲み出ているのは良かったのですが、チームが弱かったのでどこか可愛らしく見えて、強そうに見えなかったのが残念なユニフォームだったと思います。今振り返ると緑がチームカラーの南海ホークスらしさが出ていたのがこのビジターユニフォームだったように思います。
 
 1983年の開幕戦で門田博光選手が同点ホームランを放ったシーンは門田博光選手が亡くなった時に頻繁に流れていました。また、西武ライオンズ南海ホークス戦のテレビ中継でもこのビジターユニフォームを見てました。やはり野球漫画の『あぶさん』で馴染み深いです。作中で、クラウンライターライオンズ戦で福岡県での大旱魃の年にあぶさんがホームランを打った後に雨が降りクラウンファンから称賛された話、ロッテオリオンズ戦でランニングホームラン寸前でホームでタッチアウトになり本塁打王を逃した話、西武ライオンズ戦で永射保選手に交代して左打席で流し打ちヒットを打った話などが忘れられないです。
 
 鮮やかで爽やかな色合いが特徴のユニフォーム、実はまだ復刻されてません。福岡ソフトバンクホークスさん、大阪クラシックで復刻してほしいです。今の選手でも似合いますよ!
 
1983年。画像は新井宏昌選手。

画像は久保寺雄二選手。

1980年。画像は香川伸行選手。
背面。画像は門田博光選手。

 

1980年 ホーム用

 どういう経緯から採用されたのかは不明ですが、チーム低迷を打破したい気持ちを縦縞に込めたユニフォームだと思いました。帽子のツバを朱色にし、明るい緑を深緑が挟み込む太い縦縞が特徴でした。胸ロゴ、背ネーム表記、背番号は深緑でしたが、胸番号が夏用が朱色に変更されました。

 チーム状況だけはどうすることも出来ず、特に投手陣は壊滅状態で当時最低のチーム防御率5点台を記録するなど後期シーズンのみならず通年でもリーグ最下位でした。

 

 デザインは決して悪くなかったように思いますが、チームが最下位に沈んでしまい何事も無かったかのように元のユニフォームに戻りました。福岡ソフトバンクホークスが2015年に復刻しましたが、今の選手にもしっくりときてましたよ。

 

画像は左から山内和宏選手、山内新一選手、山内孝徳選手。

1980年夏用。画像は香川伸行選手。

背面。画像は左から香川伸行選手、阪本敏三選手。