わたしの好きな作家さん。
「星 新一」ショートショートで知らない人はいないのでは?
その中でも好きな作品があって。
「ボッコちゃん」という本に収録されている
「雄大な計画」という話が、面白くて印象に残っています。
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ボッコちゃん (新潮文庫)
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ざっくりと、あらすじを言うと
(ネタバレするので、気になる人は読み飛ばして
本編を読んでね)
****
三郎はR産業に好成績で入社。
ある日、R産業の社長に呼び出され、
「業界第1位のライバル社、
K産業に産業スパイとして入社して欲しい、
成功して戻って来れば高待遇を約束する」と。
K産業に入社した三郎は
K産業の内情を根こそぎ奪って手土産とするべく
必死に働く。
K産業の信頼を勝ち取り、秘密に近付くためには
残業、早出、休日出勤は当たり前。
同僚の仕事も買って出る。
そうして三郎の働きぶりは買われ、
異例の出世を果たした。
さらに重役の娘を妻にして常に良い夫を演じた。
時が過ぎ、遂に三郎は前社長の指名を受け社長となった。
K産業をどうとでも操れる立場に。
そこで、R産業の社長から「よくやった、戻ってこい」と
言われた時にふと考え、、、
「ここでR産業に戻ったところでメリットない」
と三郎は戻るのを止めた。
***
とこんな感じ。ラストはもう少しあるのですが
わたしが思ったのは
自分に
「なぜ働くのか」
「どうなりたいのか」
という目的意識があると(会社を乗っとるとかでも)
すごく成長するし、実績も付いてくるということ。
このくらいの強烈な動機って
大事だよなぁ~と思ったのでした。
まあ…この話で言えば、
R産業からスパイの間お給料もらってたよね?それは良いの?
とか
役員の娘と、ちゃんと愛のある結婚したのかな?
とかは気になるけど(笑)
