『川瀬巴水 旅と郷愁の風景展』

行ってきました





大正から昭和にかけて活躍された
版画家 川瀬巴水さん

家業が傾いた事を機に
かねてからの念願であった 絵画の道に25歳で入り
27歳で私も大好きで見に行かせていただいた
明石三部作が発見された日本画の巨匠 鏑木清方に師事し また
女優 故 朝丘雪路の父上で日本画家の伊東深水 
の版画に感銘を受け
版画の道へ入った川瀬巴水


日本画、西洋画もさることながら
版画、浮世絵も大好きな私は 若い頃から
浮世絵展にも何度も行かせていただいていました

ボストン美術館展、東京江戸博物館などなど


また今回の川瀬巴水の版画は一昨年
 東京富士美術館で浮世絵展が開催された時に
足を運び その浮世絵展で初めて川瀬巴水の版画を拝見しました

その現代っぽさが混ざった素晴らしく
洒落た美しい版画に大変驚かされたのです


東京富士美術館さんはその時
たくさんの浮世絵 版画作品
すべての写真撮影を許可されていて 
私はたくさんの版画を写真に収めました


この川瀬巴水さんの版画を取り上げた展示を
八王子夢美術館さんで4月から開催すると
昨年から楽しみにしていました


しかしなかなか足を運べませんでしたが
木曜日にやっと行く事が出来ました





そしてやはり


なんて素敵なんでしょう!!


有名作は川瀬巴水の生家 新橋からほど近い
雪の芝の増上寺山門を描いた作品 

雪の中を傘をさし雪を除けながら歩く着物の女性と
増上寺山門の赤が映えなんと美しいことか




またこの方の夜景の版画のなんと美しいことか!


冊子からは上手く写せませんでした


その版画の薄暗い月明かりや星宙の中にある静けさの中に いつまでもいつまでも居たくなるような
優しい静寂があります



私が訪れた5月半ば過ぎは
平日の昼間であるにもかかわらず
大勢の方が訪れていましたし

その少し前の段階で
既に来訪者が一万人を突破していましたので

この方の人気ぶりがわかります



大正から昭和にかけて日本全国を巡り
日本の美しい風景を後世に版画という形で残そう
と生涯を捧げた川瀬巴水


と言っても一切気負いを感じることなく
だだ好きであるという情熱に突き動かされ
自然体に過ごされた方であったのだと思います




まだ6月の初めまで開催されていますので
興味のある方は足を運ばれ
川瀬巴水の世界を 
堪能していただければと思います



美術館に行くと展示の冊子を
ついつい購入したくなり
もり積もって
たくさんの冊子か集まってしまいました



ですので
もう最近は買わないようにしていましたが

今回は購入しました





ただこういう冊子は

どうしても本物の色を再現するのが難しいらしく
本物と少し違った雰囲気になってしまうのが難点なのではありますが
小さな額に入れたく
ボストカード2枚とともに購入しました



※追伸で書かせていただきます
結局この後2回美術館に
合計3回 川瀬巴水を見に行かせていただきました

毎回 美術館は人が多く
川瀬巴水の人気ぶりがわかりました


人は多いものの
空いているところを見たり
自分の好きな作品を見たり
ゆっくりみせていただくことができました


どの作品も細部まで細かく表現されとおり
見れば見るほど見とれてしまいました


また同じ事を書いてしまいますが
どの作品も静かにじっと見とれ眺めていますと
作品の中の物語がひしひしと伝わってくるのです

そして作品の中に入り込んでいってしまうのです


特に
私が川瀬巴水の作品の中で
夜景を描いたものは
よるのとばりの中に実際に自分が佇んているような
なんとも言えない穏やかな気持ちになり作品の中に自然と引き込まれていきました


川瀬巴水が描いた作品には必ずと言っていいほど
人物も描かれていますが
その時分の日本は
決して金銭的には裕福ではない時代ですが
日本人が皆一所懸命に働き
真面目に正しく清らかに生活していたことが
よくわかります

今はなくなってしまった
素晴らしい日本人の生活を垣間見ることの出来る
民俗学的にも素晴らしい作品なのではないか
と感じました

江戸時代の日本を何人かの外国人が書き残していて
そのうちのひとりが
他のアジアの国々では料金をいわゆるボッタクリをするのが当たり前だったので
なのできっと日本も同じだろうと
籠に乗った折に料金を支払うときに
多めに支払ったところ
どうしてこんなに多く支払うのか
自分を馬鹿にしているのか
という風な様子で多く支払われたお金を返してきたというエピソードと日本人は貧しいのに
皆 清潔にとても明るく楽しく生活をしているまた子供を非常に大切にしている
と書き残されています


そんな素晴らしい日本を日本人を
感じることの出来る
川瀬巴水の版画でした


また
川瀬巴水の絶筆となった
美術展の冊子の裏表紙にもなっている
奥州平泉 雪の金色堂の作品で(上の画像です)
金色堂を目指す僧侶が描かれていますが
川瀬巴水がまるで自身を僧侶に投影させていて
あちらの世界に向かっているようだと解説にありましたが、そうだったのかもしれないと思うと
胸が熱くなり目頭が熱くなりました


🌿



そして

花より団子

ではありませんが

八王子には意外と美味しいお店が古くからあり

例えば

今や銀座や丸の内にグリルや
東京タワーのたもとにはお豆腐の専門店のある
うかいグループは

うかい亭やうかい鳥山
豆腐屋うかいなどの本店が
八王子に昔からあり
私も昔から
ちょこちょこお世話になっていますが



中華料理も
代官山にもある

海苑さんが八王子にもあり
久しぶりに行ってきました


本格的な中華料理を味わえる海苑さんは

夜も良いですが

お昼のランチもおすすめで

お味が本当に美味しいのです
(中華は京王ブラザホテル 南園さん
南国酒家も好きです)



前菜の分厚いクラゲや大根の酢の物に甘辛い豚は美味です



中華風ポトフは優しいお味




今やあちこちのメニューになっていますが
エビマヨは海苑さんが走りではないかと思うほど
大昔からのメニューです


麻婆豆腐は山椒たっぷりピリ辛が病みつきに



美味しくいただきました!



また

八王子夢美術館さんの地下には
公共駐車場があり

美術館に行った方は少し割引がありますので
私も利用させていただいています




今回の版画展は本当に素晴らしかったです


川瀬巴水さんの版画の冊子を見ながら

あらためて
川瀬巴水の世界にひたりたいと思います



素晴らしい版画と
美味しいごはん



どうもありがとうございました🙏

 
そして


この川瀬巴水が残そうとした

日本の美しい風景が

既に変わりつつはありますが
これ以上壊されることなく

いつまでも素晴らしい日本として
受け継がれていくように
切に願って止みません



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