日本医師会・医師連盟役員政策勉強会で報酬改定等の講演。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

日本医師会・医師連盟役員政策勉強会で報酬改定等の講演。

1.20日、日本医師会本部で開催された役員政策勉強会で、日本医師会・医師連盟の役員の皆様に対して、令和6年度診療報酬改定、「こども未来戦略」における実質的な社会保険負担軽減効果の考え方などについて講演を行いました。

      

2.今回の診療報酬改定では、物価に負けない賃上げを実現するため医療分野において率先した賃上げ姿勢を示す観点から、現場で働く幅広い方々の賃上げとして、令和6年度にベア2.5%(定期昇給分を入れれば4.0%)、令和7年度にベア2.0%(同3.5%)を実現するために必要な水準を措置しています。また診療所を中心に管理料や処方箋料等の再編等による効率化・適正化を行うことによりメリハリのある改定としています。

  

3.改定率は全体で+0.88%。その内訳として

①看護職員、リハビリ専門職などの医療関係職種の賃上げのための加算措置として+0.61%を確保

  (注1)対象職員は看護師、准看護師、看護補助者、理学療法士、

      作業療法士、歯科衛生士、病院薬剤師など

入院時の食費の引上げ(1食当たり30円)として+0.06%を確保

③診療所を中心に、管理料や処方箋料等の再編等による効率化・適正化で▲0.25%の財源を捻出。

④その上で、医科、歯科、調剤に配分する「その他本体改定率」を  0.46%としていますが、その中には、加算措置の対象とならない者の賃上げ対応分として+0.28%程度が含まれています。

  (注2)対象職員は、40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤

      務薬剤師、事務職員、歯科技工所で従事する者。

  (注3)令和6年度ベア2.5%の内訳としては、上記①で1.8%、④で

      0.4%、賃上げ税制で0.3%。

 

4.マイナス改定が取り沙汰されている中でギリギリのほっとできる改定だったように考えますが、今後必要があれば物価値上げ相当分について、補正予算等における対応も検討します。2月14日発表の中医協答申では、

①20年ぶりに初診料を3点再診料と外来診療料をそれぞれ2点引上げ

 ②医療DX推進体制整備加算8点

   が提案され、3月上、中旬に官報告示が行われる予定です。