ガザを巡る情勢について。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

ガザを巡る情勢について。

1.現地時間10月7日(イスラエル祝祭日)早朝、パレスチナ武装勢力(ハマス及びイスラム聖戦【PIJ】)が、ガザ地区からイスラエルに数千発のロケット弾を発射した上で、1,500名規模がイスラエル側検問、境界を破って侵入し、イスラエル軍(IDF)兵士の他、音楽フェスや住居において外国人を含む市民を殺害・誘拐する事態が突然発生しました。8日以降、レバノンのヒズボラが国境付近のIDF拠点を砲撃、イスラエル領内に侵入しています。イスラエル側は少なくとも1,300名以上死亡、3,600名以上が負傷し、テルアビブでもロケット弾により建物が損傷しました。パレスチナ側は約3,000名が死亡し、約1万名が負傷し、約42万人が避難をしています。

         

2.我が国としては、今般のハマス等のパレスチナ武装勢力によるテロ攻撃を断固として非難した上で、以下が極めて重要であるとのメッセージを一貫して発信しています。

(1)人質となっている人々の即時解放及び一般市民の安全が確保されること。

(2)全ての当事者が国際法に従って行動すること。

(3)事態が早期に鎮静化すること。

 

3.イスラエルの在留邦人数は約900人(事件発生前約1,300人)となっており、現時点で生命身体に被害は出ていません。10日には、危険情報の改訂を行い、ガザ地区及び同地区との境界周辺を危険レベル3(渡航中止勧告)からレベル4(避難勧告)へ引き上げ、テルアビブ・エルサレム等の危険レベル1(十分注意)発出地域をレベル2(不要不急の渡航中止)へ引き上げました。イスラエルからの在留邦人の出国支援に全力をあげます。17日には、我が国はガザ地区の人道状況の改善のため、国際機関を通じて1,000万ドルの緊急人道支援を発表しました。

 

4.現地時間17日、ガザ地域、ガザ市のアル・アハリ病院で爆発があり、500名以上の死傷者が発生しています。イスラエル側は、ハマスによる誤爆の証拠があると主張し、ハマス側はイスラエルの非人道的攻撃であると主張するなど双方の主張は食い違っています。罪のない一般市民が多大な被害を受けたことに強い憤りを感じます。病院や一般市民への攻撃はいかなる理由があっても正当化されないと考えます。我が国としては一般市民の死傷者が出ないよう、国際法を踏まえて、事態の早急な鎮静化に向けて各国との連携を深めていかねばなりません。