公益法人制度見直しの中間報告を受け取り。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

公益法人制度見直しの中間報告を受け取り。

1.公益法人制度を担当する内閣府特命担当大臣として、大臣のもとにおかれた「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議」の雨宮座長と高山座長代理から中間報告を手交されました。同会議では、10月から8回の会議を開会して頂き、精力的な議論を行って頂きました。

    

2.私の考える「成熟した市民社会」は、多様な価値観を持つ個人が自らの価値観に基づき、多様な社会的課題の解決に主体的に取り組む社会であり、そのような社会では公益法人の果たす役割は大きいと考えます。公益法人改革は、公益法人がこれまで以上にこうした活動に取り組みやすくするための重要な改革であり、「新しい資本主義」実現の一つの鍵になるものです。

   例えば、検討項目として

   (1)【収支相償原則の見直し】 毎年の収支の赤字が必要である

     との誤解が起こらないよう中期的な収支均衡を図るものである

     ことを明確化する。

   (2)【遊休財産の保有上限額の引上げ】 合理的理由がある場

     合には、現行の上限額(公益目的事業費1年相当分)を超え

      て保有できるようにする。

   (3)【事業再編を柔軟化・迅速化】 認定手続を柔軟化、迅速化

     する。

   (4)【法人運営の透明性の向上】 透明性の向上により国民から

     の信頼を高めることで、寄付や支援を受けやすくする。

   

3.年明け以降、中間報告の内容を踏まえ、来年の新しい資本主義の実行計画等に向けて、具体化のための検討を行ってまいりますその上で、制度の詳細設計に関する検討を進め、改革を具体化するための法案を提出します。

 

4.私自身は、平成18年(2006年)、行革本部事務局長、公益法人委員会事務局長として、寄付税制をともなった現在の3階建ての新公益法人制度の創設に3年がかりで取り組みましたが、その時も志したのは民間が主体的に継続的に公益活動に取り組むことをいかに推進していくかということでした。今回は、現在の公益法人制度に関わる議論を踏まえて、新たな時代に合わせて発展させていくための制度見直しです。自分自身としても何かの縁を感じるとともに18年の公益法人改革に続き、今回もしっかり取り組んでいきたいと考えます。