ワクチンの効果と今後の追加接種。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

ワクチンの効果と今後の追加接種。

1.【ワクチンの3回目接種の効果】

①オミクロン株に対する1.2回目接種による感染予防効果や発症予

防効果は経時的に低下するものの、3回目接種により一時的に回復 

することが確認されている。

重症化予防効果(入院予防効果)は一定程度の経時的低下を認

めるものの発症予防効果と比較すると保たれており、さらに3回目接

種により回復することが確認されている。

     

2.【ワクチン4回目接種の効果】

①オミクロン株流行下において、60歳以上の者における4回目接種の

重症化予防効果は6週間減衰せず70%を保ったと報告されている。

②一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。

(4回接種22-28日後は約50%、50-56日後は約9%)

 

3.こうした4回目ワクチン追加接種効果を踏まえて、4回目接種については、これまで重症化予防効果を目的として、①60歳以上の方と、②18歳以上で、基礎疾患がある方や重症化リスクが高いと医師が認める方を対象として実施してきたところです。

 

4.今般足下で新規感染者が急速な増加傾向にあり、重症者の増加や医療提供体制への影響が懸念されています。4回目ワクチンの感染予防効果は限定的とのエビデンスに特段変わりありませんが、重症化リスクの高い方が集まる医療機関・高齢者施設等の従事者を対象とした4回目接種について、足下の急速な感染拡大を踏まえた総理発言に基づいて、7月22日に開催予定の厚生科学審議会にお諮りした上で、早急に進めてまいります。既に行政部門での準備作業に着手しています。

  22日の審議会で答申が得られれば、厚生労働大臣指示通知の改正を済ませ、医療従事者等への4回目接種を予防接種法に基づく予防接種として早速可能とする予定です。

   【注】ヨーロッパのECDC/EMAは、接種対象年齢を80歳から60歳まで引き下げたが、60歳未満の医療従事者への接種に関してエビデンスがないと明記。米国のCDCのACIPは、50歳未満の国民は従来ワクチンを4回接種するよりオミクロンBA4/5対応の新しいワクチンの開発を待って、従来ワクチンと混ぜた2価のワクチンを接種したほうが良いとの見解を示している。

 

5.重症化リスクの高い方の集まる高齢者施設における3回目接種から5ヵ月後の4回目接種、若い世代の3回目接種【大規模接種、集団接種の活用】について出来るだけ速やかに推進していくことが急務です。