野党陣営は離合集散を繰り返す。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

野党陣営は離合集散を繰り返す。

1.民主党が分裂してできた立憲民主党と国民民主党の再合流問題については、国民民主党の玉木代表、前原誠司元民進党代表ら約20人は、①国民民主党の綱領にあった「改革中道」の表現が合流新党綱領に盛り込まれなかったこと、②立民が共産主義を未だ掲げる共産党との選挙協力に積極的であること等を理由に合流新党への参加を見送り、国民民主党を分党し、新しい国民民主党を立ち上げることを決定しました。

 

2.9月10日には、合流新党では代表選が行われ149票(立民88人、国民40人、無所属21人)のうち、立民の枝野幸男代表107票、国民の泉健太政調会長42票となり、代表に枝野幸男氏党名に『立憲民主党』を決定しました。

 

3.新立憲民主党は、共産党を含む全野党共闘(維新を除く)を目指すこととしています。しかし、おおよそ国の制度に関わる基本理念 【資本主義か共産主義か】や、重要政策【日米同盟、安保政策、消費税、憲法】について立場の異なる政党の野合は無責任と言わざるを得ません。「選挙のための野党共闘」「否定するためだけの野合」の先にわが国の責任ある政治の未来はありません。日本の責任ある政治を実現していくためには与野党を問わず、政党は自らの理念を明確にし、それを実現するために活動すべきです。

 

4.民主党をこれまで支援してきた「連合」は、2019年の参院選で、立憲民主党を支持する自治労や日教組など官公労系と国民民主党支持の6産別など民間労組に分かれました。今回の合流新党への対応については、ゼンセン、自動車総連、電機連合、電力総連、JAM、基幹労連の6産別と9人の組織内議員は協議を行い、共産党との選挙協力を推し進める新立憲民主党への合流を見送ることとしました。また、6産別出身の9人のうち、電力総連から支援を受ける小林正夫、浜野喜史参院議員と電機連合系の浅野哲衆院議員、矢田稚子参院議員の4人は、合流新党の綱領案に明記された「原発ゼロ」に反発し、9月7日には、新しい「国民民主党」(9月10日の段階で参加者14人)に入党届を提出しています。共産党との連携問題、円安・株安を放置し国内の雇用・国内産業を守れない野党の経済政策・雇用政策等に反発して、これまで化学総連のような産別や大きな民間労組の単位組合等が連合を脱退しています。自民党の派閥のあり方も支援団体のあり方も、理念や基本政策といった政治の原点に立ち返って見直しが求められます。