木曽漆器祭・奈良井宿場祭 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

木曽漆器祭・奈良井宿場祭

1.6月7日から3日間 第52回漆器祭と奈良井宿場祭が開催され、伝統の技と歴史を巡る町歩きの方々でにぎわいました。奈良井宿は、昭和53年指定の重要伝統建造物群保存地域の『横綱』とも呼べる町並みを今も残す旧宿場町です。お茶つぼ道中の行列をみているとタイムスリップをしたようです

2.木曽平沢は平成18年の重伝建指定以来13年、歴史的風致を形成するための修理や修景、町並み保存会の皆さんによる活動によって大きく町並みがかわってきています。実は、当初平沢の重伝建指定への要望を受けて、文化財保護法を所管する文化庁に調査してもらったところ、文化財、歴史的建造物が少なく選定は難しいという感触でした。そこで、町並みの古さや建物の文化財的価値に加えて、木曽漆器という伝統産業の職人町が今も生きている町であることの価値を一体として選定する新しい基準を作ってはどうかと提案し、金沢市の職人町とともに、新しい類型による選定にこぎつけた経緯もあります。『全国伝統的建造物群保存地区協議会』の4人の特別顧問の1人として、また、『伝統的工芸品産業振興議員連盟』(会長は伊吹元議長)の事務局長としても、大変感慨深く感じます。

3.うるし、ろくろ工芸、木工品等伝統産品は、地域にとって地方創生の目玉になります。木のぬくもり、日本文化の伝統美といった伝統産品の魅力を、単なる「モノ」としてだけでなく、暮らし方への提案、インテリアデザイン、文化としてのストーリー等と合わせて世界に発信していくことが重要です。伝統産業を支えていくためには、後継者としての職人・伝統工芸士を育てること、原材料を確保していくことも必要です。本年度も引き続き伝統的工芸品産業支援補助金、地方創生交付金、中小企業関連事業、雇用促進事業等に加え、旅客観光税を財源としたインバウンド関連新規事業も大いに活用してほしいと思います。

4.今、世界では日本の伝統文化・芸術・工芸品は、アニメとともに『ジャパン・クール』として大きな注目を集めています。大いにアピールする時です。