野党の理念なき野合は無責任。 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

野党の理念なき野合は無責任。

1.参議院選挙において、すべての一人区で野党統一候補を擁立するとの方針で、共産党を含む全野党で候補者調整を行っていると言われています。   「参議院は、政権選択の選挙ではないから野合でもよい」という説明も一部聞かれますが、おおよそ国政選挙において国の制度に関わる基本的考え方や、重要政策について立場の異なる政党の野合は無責任と断ぜざるをえません。国民、有権者は、いったい何に一票を投じたらよいのでしょうか

2.共産主義をとるかとらないかは、国のかたちの基本です。例えば無所属で出馬する統一候補は、もし、当選した場合どのような立場で政治行動するのか。日米同盟や米軍基地を認めない政党と容認する政党が今後どう協同して外交安全保障において国民の安全を守っていくつもりなのか。

3.消費税については、共産党は廃止、立憲民主党、社民党は引上げ反対、国民民主党は、これまでは三党合意に基づく社会保障と税の一体改革推進と言ってきました。三党合意は、自民党、公明党、旧民主党(立憲・国民・希望)による公約であったはずです。消費税財源で実施する幼児教育、保育の無償化、年金生活者給付金にも野党は本当に反対なのでしょうか。

4.憲法についても、改正を論ずることに反対の共産党、社民党と議論を容認してきた他党の姿勢は大きく異なります。自民党は、国民の理解とコンセンサスを得られるよう丁寧な議論を進めるとの立場ですが、新党成立時に、責任ある憲法改正を主張していた政党は、今後どうするのでしょうか。

5.民主党政権時代は、工場の操業が止まり仕事のない暗い経済を打開することができず、外交安全保障、原発の危機管理等でも迷走し、政治が混乱したと言わざるを得ません。政策軸のぶれによる政治の混乱の再発を避けるべきです。一方で、自民党も長期政権におごることなく、国民の信頼を得られるよう責任ある政治を進めていかねばなりません。12年前の参議院選挙大敗とねじれ国会がその後の政治の混乱を招いたことを忘れてはなりません。

6.政治の基本は、どのような政治理念に基づき、どのような政策を行うか国民に明確に示し、その約束を実際に責任をもって実行していくことです。真の政治改革が必要です。国民に政治理念、国のかたち、基本政策すら提示できない「勝つためだけの野合」、「否定するためだけの野合」の先に我が国の責任ある政治の未来はありません