日本遺産認定『星降る中部高地の縄文世界』 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

日本遺産認定『星降る中部高地の縄文世界』

1.平成30年度日本遺産に、諏訪地域、長和町、川上村、北杜市、韮崎市等が申請者となった『星降る中部高地の縄文世界~数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅~』が認定されました。長野県としては、平成28年度認定の 『木曽路はすべて山の中~山を守り、山に生きる』に続く2件目の日本遺産となります。日本遺産は、地域の歴史的魅力や文化・伝統を語るストーリーを認定して、地域活性化のため日本遺産魅力発信推進事業補助金(3、000万円程度/ 3年間)を配布するものです。2020年までに全国で100件程度を認定する予定であり、本年分で67件となりました。ストーリーは以下の通りです。

 

2.①八ヶ岳を中心として中部高地には、星ヶ塔といった星の名称のつく黒曜石鉱山がある。日本最古のブランド「黒曜石」は、最高級の矢じりとして日本各地に流通した。鉱山の森に足を踏み入れると、縄文人が掘り出したキラキラ輝く黒曜石のカケラが散らばり、星降る里と言い伝えられてきた。

②麓のムラで作られた精霊が宿るとされる土器やヴィーナスを見ると、縄文人の高い芸術性に驚かされ、黒曜石や山の幸に恵まれて繁栄した縄文人を身近に感じることができる。

③今も天体の周期に生命の誕生や再生を祈り、自然を崇拝するマツリが残る。マツリの姿は、自然と共に生きる狩猟採集民であった縄文人の純粋な心、祈りの文化を今に伝えている。

④縄文のムラは食を支えるドングリやクルミ等大きな実をつける木で取り囲まれ、そこにはその後の農耕民族の田園風景とは異なる我々の記憶の中にしまわれた真の日本のルーツとなる森や山に囲まれた縄文の原風景があった。今に残る自然と遺跡の姿から懐かしいその風景をのぞむことができる。今も、山麓の高原には、美しい夜空の星を見る人々が集まってくる

 

3.遺跡や国宝の土偶、土器、矢じり等を『モノ』として見るだけでなく、八ヶ岳山麓の美しい自然や歴史とこうしたストーリー・『コト』をゆっくり歩いて感じ取ってほしいと思います。『夜空の星を見る』ことで、富士見町、原村、北杜市は日本版観光DMOの指定を受けていますが、日本遺産の観点からも地方創生のアイデアともっと連携していきたいと考えます。