弾道ミサイル防衛の強化 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

弾道ミサイル防衛の強化

1.北朝鮮による度重なる核実験及びミサイル発射は深刻な脅威です。昨年の2度の核実験及び23発の弾道ミサイル発射に加え、今月6日には石川県能登半島沖のわが国の排他的経済水域内に3発を着弾させる等、北朝鮮の挑発行為はわが国や国際社会が到底看過できないレベルにまで達しています。

 

2.さらに、移動式発射台及び潜水艦からの発射、固体燃料(これまでの液体燃料は充填に時間がかかり察知できる)を用いた弾道ミサイルの発射、高軌道に打ち上げ高速で落下するロフテッド軌道(アメリカにも届く大陸間弾道弾となりうる)による発射等、北朝鮮はわが国及び同盟国にとって探知や迎撃が通常より困難となる技術を獲得しつつあると考えられ、北朝鮮の脅威が新たな段階の脅威に突入したといえます。

 

3.こうした事態の進展に備えるためには、さらなる外交努力や抑止力の向上により、北朝鮮にこれ以上の暴挙を断念させるとともに、国民保護体制の充実・強化により、万が一の際に国民の生命、わが国の領土・領海・領空を守るための万全の備えを構築することが必要です。わが国独自の北朝鮮の攻撃に対する反撃能力の保有も専守防衛を前提として検討すべきです。

 

①弾道ミサイル防衛能力強化のための新規アセットの導入

イージスアショア(陸上配備型イージスシステム)や韓国が導入するとされているTHAAD(終末段階高高度地域防衛)の導入の検討を直ちに開始するとともに、常時即応体制の確立や、同時多発発射による飽和攻撃等からわが国全域を防衛するに足る十分な迎撃ミサイルの数量を確保するため、必要であれば予備費の支出も含め早急に予算措置を行う必要があります。

 

②排他的経済水域に飛来する弾道ミサイルへの対処

弾道ミサイル等の脅威からわが国の排他的経済水域を航行しているわが国船舶等の安全を確保するため、これらの船舶の位置情報の把握に関する技術的課題や当該船舶を守るための迎撃を可能とする法的課題について検討することも必要です。