第56回後藤茂之モーニングフォーラム | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

第56回後藤茂之モーニングフォーラム

11月9日(火)

 『第56回後藤茂之モーニングフォーラム』(東京の政治資金パーティ)を開催し、1時間10分にわたり、最近の政策課題について講演をしました。150人を超える皆さんにご出席いただき、熱心に話を聞いていただきました。物心両面にわたる御支援に心から感謝申し上げます。『円高・デフレ経済に対する無策』、『ホゴにされるマニフェスト』、『統治能力に欠ける未熟な政権運営』、『無責任で漂流するシロウト外交』等によって、日本は今、壊れそうです。地味でもしっかりと守ってきた日米の安全保障・経済両面における信頼関係、堅実に進めてきた経済の活性化・所得増加、取り組みかけていた教育改革、一律のバラマキによって危機にさらされる努力する人が報われる社会の基本である自律精神等、今後どうなっていくのかと本当に心配です。午後は経済界の重鎮の皆さんを訪問しお話もしましたが、全く同様の意見です。我々がしっかりせねばならないと考えます。


 『事業仕分け』において、廃止とか見直しとか指摘はされたものの、その後の予算編成等で無視されたり、先送りされているものが多いとの検証が発表になっています。テレビの前で一般的にどなったり、感情的に発言するだけで終わったのでは、制度や政策は動きません。しっかりと制度やしくみをどう変えていくのかの議論が肝要であり、実際には難しいことです。行政官庁自身である大臣や大臣を支えている与党の国会議員が、第三者的な評論家的なコメントをしているのは無責任です。そもそも現在の予算は、前政権が作ったものではなく、与党の内閣が自ら作ったものであることも忘れるべきではありません。その上での自己批判や自己改善は善しとしますが、自ら制度の設計から公平な執行にいたるまで責任をもたねばなりません。


 日本橋での面談の後、夜の若手経済人との会合まで時間が30分ほどあったので、三井記念美術館で開催中の円山応挙展をさっと見ました。小さい作品は時間の都合で割愛したり一瞥しただけでしたが、『国宝 雪松図屏風』、『重文 松に孔雀図襖』の「松の競演」と題された二点はじっくり見ました。その迫力と構図には圧倒されました。何も書かれていない白地の部分までが大きな力で空間の重さを我々に訴えかけているようです。雪松図屏風の松の根元にはエネルギーのかたまりがあるようにさえ感ぜられます。よく目をこらしてみると、一つ一つの線の力強さにも驚かされます。短くても大変にいいリフレッシュタイムでした。