『年金記録』『年金流用』問題 | 後藤茂之オフィシャルブログ「PEOPLE FIRST!」Powered by Ameba

『年金記録』『年金流用』問題

4月8日(木)

 社会保障関係で仕事をされている皆さんの勉強会で 、『年金記録』『年金流用』問題についての国会質疑のビデオをみてつくづく思いました。厚生労働部会長として年金記録問題等に苦慮していた当時、ミスター年金長妻(現大臣)氏の追及は、現実や経済合理性をふまえない一見してわかりやすい非常に厳しいもので当時の与党にとっては大ダメージでしたが、政権に就けば主張していたことと全く違うことを平気でそのまま続けています。

 

① 民主党のマニフェストには、「年金保険料の流用を禁止する」とし、野党当時事務費へ保険料を充当することを禁止する法案も提出するなど保険料の『年金流用』として国民を大いに煽りました。しかし22年度予算では、約2,000億円もの事務費に年金保険料を充てています。もちろん事務費への充当は制度論としてはおかしいことでなく、外国も同様の取り扱いです。しかしながら、いったい約束はどうなったのですか。間違ったことを言って国民を煽ったと認めるのなら国民にきちんと説明し、ウソのマニフェストについても野党時の法案についても国民に謝罪すべきでしょう。

 

② 民主党マニフェストでは、「年金記録問題を『国家プロジェクト』と位置づけ2年間で集中的に取り組む。年金通帳を交付する。」とし、長妻氏は、『最後の1人まで明らかにせよ』と何度も政府を追及しました。しかし実際には、本年度予算は910億円しか計上せず、2年がいつのまにか4年をかけて次の選挙後までにやることになっています。加えて長妻大臣自身国会答弁で全員の解明は無理な上、不服を申し立てている年金未払者全員への年金給付も保険料を払っている人の公平感から出来ないと答弁しています。こんなに違うことでよいのでしょうか。国民にあれだけ拍手喝采を受けていても間違っていたなら説明してほしいと思います。そうでなければ、国民の年金制度の対する不信・不安はぬぐい去れません。よく内容のつまっていない年金通帳も本気でやらないならやらないと言ったほうがよいでしょう。


③ 自民党当時は不正に関わった社会保険庁職員にやめてもらうことになっていました。それもなし崩しにするようですが、これは社会保険庁労働組合との話だけで決めることではありません。

 

 野党としての国民への不安を煽る間違った行き過ぎたアピール、実際には少数ゆえに成立しない野党提出法案を使っての国民に対する間違った扇動、こうしたことは野党にも許されないことと思います。それは、国民の間でのまじめな政策論、問題解決のための真実の議論を封殺してしまいます。社会保険庁職員による年金記録に関わる不正事務処理を指摘したところまでは立派な仕事でしたが、それから先の誤った制度論による国民の扇動は、年金制度への国民の不信を煽ったという意味でよくなかったということです。存在感を示しながら、国民のための良き『戦う野党』であることも案外難しいということでもあります。しかし、こうした1つ1つの点も含めて国会の場でしっかりと議論をすすめていかねばなりません。

 

 明日から御柱祭です。萩倉に後藤茂之後援会・事務所のお宿も設置されますので、どうぞお立ち寄り下さい。