NZで起きた大地震、たくさんの日本人留学生の方々がいまだ安否の確認がされていないようです。
日本のNewsでは日本人の留学生26名の方の事にフォーカスを当てているので、詳しい状況はわからないのですが、あの語学学校のあったビルの中にはその26名も含むもっとたくさんの留学生達が今も救助を待っているのではないでしょうか。
この大きなニュースが流れた時、私の両親は「ご家族の気持ちが痛いほどよく分かる。」と話していました。
私の両親も10年以上も娘を一人海外に送り出していたので、いろいろと気持ちが重なったようでした。
私の10年以上にもなる海外生活の中にもいろいろなことがありました。
直接その場所にいたわけではないし、大きな被害にあったわけではないので少し状況的に今回とは違いますが、9.11のテロ、炭疽菌を使ったバイオテロ、地震は来ないと言われていたハワイでの大きな地震。
どれもニュースが日本で流れてすぐ、両親が私に連絡を取るために電話を入れるも混線して繋がらなかったりしてとても心配されていました。
周囲の友人たちは、ご両親や親戚から「危ないからいったん帰ってきなさい。」と勧められて帰国していった人達もいましたが、私の両親はテロの後でも、地震の後でも、それを理由に帰国を勧めてきたことはありませんでした。
そこで両親に聞いてみました。
両親曰く、
「起こった後に移動するのは余計に危ないから、生きているのならその場所にとどまっていた方がいい。それにどこに居たって死ぬ時は死ぬんだから。それで死んだらそれがあなたの寿命だったと思う。」
とのこと。
ふむ。。。。我ながら男前な両親。
「それにあなたを一人で海外に行かせることに決めた時にそれなりのリスクがあるのは分かっていたし、それに対しての覚悟は決めてある。自分から危険なことをしないように躾けてある自信もある。送りだしたからには、渡米した目的が第一優先なのだから、それを全うするまで安易に帰国は勧めないように決めていた。」
う~ん。。。さすが
留学をするということは異国に子供を一人送りだすということ。
両親にとって、それはとても不安なことだと思います。
容易に連絡が取れるわけでもないし、まして何か会った時には言葉の不安などもあります。
だから私の両親は私を毎回空港や駅で送るとき、「娘には二度と会えないかもしれない。」と覚悟を決めていたそうです。そして自分たちが私の元に遊びに来て別れるときも同じように思っていたそうです。
テロや地震なんてめったにあることではないのかもしれないけれど、起こらないという保証もありません。
日本に居たって起こるときは起こるでしょう。
留学はわくわくして楽しいことがたくさんある半面、本人にも家族にもリスクが伴います。
安全面でのリスク、法律面でのリスク等など、その種類は様々です。
これから留学を考えている人、もう決めた人。
今一度今回のような事が自分の身にも起こるかもしれないということを頭に置いて、自分や家族がほんとうにそのリスクを負う覚悟ができるのか考えてみるといいと思います。
そして、一刻も早くNZで被害に遭われたすべての方々が命を奪われることなく、救助されることを心から祈るばかりです。