字のない葉書 | 絵本の読み聞かせ 景山聖子のブログ

 

先日、ある雑誌の

平和に関する絵本特集のページで、

おすすめの絵本を

光栄にもあげさせて頂きました。

 

ありがとうございます。

 

一番先に浮かんだのは、

私と小学生時代の息子に大きな衝撃を与えた、

「せかいいち うつくしい ぼくの村」でした。

せかいいちうつくしいぼくの村

「せかいいち うつくしい ぼくの村」作/絵 小林豊(ポプラ社)

 

 

 

 

そして、次に浮かんだのは

「おこりじぞう」

 

 

絵本 おこりじぞう

「おこりじぞう」 山口勇子/原作 沼田曜一/語り文 四国五郎/絵(金の星社)

 

平和な何気ない日常が、本当はどれだけすばらしいものなのか

立ち止まることができる1冊と

 

 

一瞬で平和を失った日本の、その現場の嘘のない状況を知っておくことの大切さを伝える1冊です。

 

 

全部で7冊くらいを選ばせて頂きました。

そのあと、多くの候補絵本から

これかな?イヤ、こっちだな・・、

 

どれが、人の心に残るのだろう?

どれが、平和を保つことに良い影響を残すだろう・・・

 

どれが、戦争を知らないゲーム世代の子どもたちに、

その対象には感情も人生も思い出も未来もあり、

その対象を愛している人がいるかもしれないし、

失って身を切る思いで悲しむ人がいるかもしれない。

リセットできるものではないのだと・・・、訴えかけてくれるのだろう。

 

真剣に考えました。

 

 

 

そして、その作業の中で、絵本の「字のないはがき」を読み、

こちらの作品を久しぶりに読みたくなり、出してきました。

 

 

 

 

この中の、名作「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年講談社)。

 

 

私の、20代、人前での朗読デビュー作なのです。

中学2年の教科書にも掲載されていますね。

 

 

でも、読み方を子どもの目を見ながら

なんとなく理解しているのかを確認しながら

ゆっくり丁寧に読めば、

小学生はもちろん

4.5歳にも「父親の愛情」という形で、でも戦争のことが、

心に残ることでしょう。

 

 


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これは、このお話の主人公の「妹」さんの赤坂のお店の記念カードです。

表現する前に、お会いしたくて・・

あたたかい優しさに包まれているかたでした。

 

このかたの笑顔から、向田邦子さんの笑顔も重なって

 

 

大好きな向田作品を表現するときに、傍に偶然、妹さんから手渡して頂けたこのカードを置きながら練習をします。

 

朗読も絵本の読み聞かせも

ただ作品を表現するものではないですね

 

その背景がしっかり自分の中でわかっていると

伝わるような気がします。

 

 

 

7作品を恐縮ですが、選ばせて頂けたことに感謝申し上げます。

 

 

このような形でも、自分が伝えたいことが伝えることができるのですね。

 

 

これから、もっと絵本作品そのものを学びたいと思います。

 

 

発売になりましたら、また告知させていただきます(*^-^*)