郵便受けにポスティングされるフリーペーパーの「地域新聞」に一般の方が投稿した記事が掲載される「金曜スクランブル」というコーナーがあります。
1月13日号に掲載されていた、14歳のお嬢さんが投稿した記事に、こういうことに14歳の子が気づけるんだなあ、と感心しました。地域新聞の担当者さんに連絡して、ブログ掲載のご許可をいただきましたので。
■ボランティア 松飛台 K・M(14)
小学生の頃、私は地域の方々にたくさんお世話になった。通学の時には旗を持って校門の前などで立ってくれたり、校内で私たちの手が届かない所の掃除をしてくださったり、絵本を読んでもらったり、学校で飼っているウサギの面倒を一緒にみてくださったり。「ここの学校はたくさんの地域のボランティアの方々に恵まれて、皆さんはとても幸せなんですよ」と校長先生がよく話されていた。その時は正直実感がなかったが、中学生になってやっとわかった。朝の登校時、猛スピードで横切る自転車が怖かった時、たくさんの花でいっぱいだった小学校の花壇や、優しかったおじさんやおばさんのことを思い出す。道で会えた時には笑顔であいさつしているけれど、そんなことでは感謝の気持ちは表せないと思った。去年3月11日、東日本大震災が起こった時も日本全国から多くのボランティアが被災地に向かった。皆すごいな、と思って感動した。その中の何人もの人がこんなことを言っていた。「私は関西大震災の時、ボランティアの人に救われたのです。なので私も何か恩返しができたらと思って来ました」。こんな恩返しの仕方もあるんだと思った。恩はやってくれた人に返すものだと思い込んでいたから、その言葉はずっと心に残っている。これが人のつながりということだろう。一人が助けてもらうと、その一人が他の誰かを助ける。そして、その人がまた違う誰かを…。「ありがとう」の気持ちがそんな風にしてどんどんつながって広がっていったら、日本の未来も明るくなっていくと思う。今の私にできることは、少しでも色んな人からもらった温かい心を誰かに渡していくことだと思う。