今日は子供の日。
男の子も、女の子も、どうか、お健やかに、すくすくと大きくなりますように。
お客様が、こんな言葉を聞きました、と教えてくださいました。
無償の愛、とは、親が子に向ける愛情よりも、
幼な子が母親にむける愛をさすのだと。
そんな幼な子の愛にも背を向ける母親が、世の中にたくさんいるという事実は
本当に悲しいことです。
我が子に愛情を抱くことができずに、思い悩み、苦しむ母もたくさん存在します。
実家に滞在しているあいだに、母にそんな話をすると、
5秒、勘ピュータを働かせたあと、
「悩むことはねえよ。望んでないところにできたんだら、可愛くないのは
仕方ないべ。猫嫌いなひとんところに、猫が飛び込んできた、みたいに思うのと同じだっぺ。
・・・だけどよ、ごはん食べさせてれば子供っつ~のは、育つのよ。
殴ったり、たたいたりだけはしないようにして、ごはん食べさせて、大きくなるを待てばよ、
『いつかかあちゃんに自分を産んでよかったって思わせてやりてえ』って、
よっぽどいい子に育ったりするわけよ。
逆に、可愛い可愛いって育てた子に、『産んでくれって頼んだ覚えはねえ』なんて
言われたりすっこともあんだかんなあ。・・・世の中は、なんでも、裏と表があんのさ。」と。
なんだか涙がとまらなくなりました。
『いつかかあちゃんに自分を産んでよかったって思わせてやりてえ』って、
思ったのは、母自身の話ではないか、と思ったのです。
母が望まれずに生まれた子だとは思いませんし、
大事にされていたんだな、と思われる思い出話もたくさん聞いたことがありますが
母の親孝行をする姿をたくさん思い出して、そんなふうに思えて、
泣けてきたのでした。
そして、若くして第一子の私を産み、働き通しの日々のなかで、
私と、妹を、あふれるほどの愛情で育ててくれたことに、あらためて、ありがたいことだと思ったのです。
涙のわけをその場で話すことはできませんでしたが
その気持ちは、また、母の日に。