『英語がペラペラ』という表現、
昔から頻繁に耳にしますが、
この表現、未だに慣れず、
聞いたり見たりすると むず痒くなります。
英語を流暢に話す
という意味で使われているのだと思いますが、とても曖昧な表現だと常々感じています。
軽い内容の日常会話ができるペラペラから、
深い内容の日常会話をこなすペラペラ、
そしてビジネス場面や国際舞台で英語を使いこなすレベルのペラペラまで。
最近は英語を流暢に話す子どものことを
ペラペラキッズと呼ぶこともあるようですが、
これもまた定義が曖昧です。
4〜5歳の子どもが英語を流暢に
話していたとしても、
幼い子どもが話す内容なので、
それだけでその子の英語力を測ることは難しいからです。
また流暢に話すかどうかは、
語学力だけでなく、
その子の性格も大きく関わってきます。
社交的で、お喋りが好きな子は
文法が間違っていても、
知っている語句を駆使して、
会話をしようとするでしょう。
それが端から見れば、
「ペラペラ話している」ように見えるかもしれません。
一方で、内気で慎重な子は
高い英語力があったとしても
きちんと話そうとし、
一語一語を慎重に選ぶので
とつとつと話しているように聞こえるかもしれません。
このように、
その子の性格によっても
言語習得の過程は大きく変わってくるので、
子ども時代に、
「ペラペラか そうでないか」で
英語力を完全に決定づけることはできないと思っています。
5歳8ヶ月の娘は
知っている単語や語句を駆使し、
言いたいことを英語で
相手に伝えることはできますが、
「流暢か?」と聞かれれば
そうではない、と答えるでしょう。
でも今の時点でも今後も
流暢さを求めるつもりは特にありません。
本人が将来、
流暢さを身に付けたいと自ら感じ、
自ら英語力を高めるのであれば、
応援もするし手伝いますが、
今の段階では、
スピーキングにおける流暢さを
身につけるために時間を費やすよりも、
もっと大切なことがあると思っています。
それは日本語でも英語でも
本をたくさん読むことだったり、
いろんな知識を身に付けることだったり、
いろんな体験をすることだったり、
あるいは何もせずボーッとすることだったり。
そういうことを通して
色んなことを感じて欲しいと思っています。
もちろん流暢に英語を話せることは
とても素晴らしいこと。
でも流暢さだけが突出し、
「ペラペラ」という言葉だけが
英語力を測る指標になって欲しくないとも思っています。