前回の記事では、
Engaging Cooperation(子どもに協力してもらう方法)について書きましたが、
今日は、
Alternatives to Punishment(罰の代わりの解決策)について考えてみたいと思います。
英語圏でよく目にするのは time-out(子どもを一人にして冷静にさせる)ですが、言葉で叱る家庭も少なくないと思います。
今日は、そのように罰する代わりとなる解決策について書いてみたいと思います。
How to Talk so Kids Will Listen and Listen so Kids Will Talk
この章に書かれていることは
普段の生活で実践する機会がなかったのですが、
とても参考になったので
簡単にまとめてみたいと思います
シーン別に母親のセリフが書かれていたので
部分的に抜粋してみます。
あるお母さんがスーパーで
子どもに対して言った言葉です(一部省略)。
Stop running up and down the aisles....
(通路をあちこち走らないの!)
Why are you touching everything?
(なんで全部触るの?)
Put those bananas back.
(それを戻しなさい)
No we're not buying them; we have plenty at home.
(それは買わないわよ.家にたくさんあるから)
You're running again. Do you want to fall?
(また走ってる。転ぶわよ)
・・・・・
Okay that does it!! Do you know you nearly knocked obver that lady?
(もうたくさん!そこの女性が転びそうになったでしょう?)
You are not going to have a single spoonful of this icecream I bought for tonight.
(今晩のために買ったアイスクリーム、少しもあげないわよ!)
お母さんが言った、赤字の部分が罰の言葉ですね。
この本で面白いのは、
自分がこのように言われたら
どう感じるかを考えること。
子どもの立場になって考えてみるのです。
子どもによっては、このように罰することは
注意をそらすだけに過ぎず、
同じことを繰り返したり、
もっとお母さんを困らせるようになる
可能性もあるのだとか。
そのため、罰する代わりに
子どもに「良くない行い」を
理解してもらうには
どのようにしたらいいのか?
Point out a way to be helpful
(子どもに役立ってもらう方法を教える)
Express strong disapproval (without attacking character)
(強い反対の意を示す(子ども自身を非難することなしに)
State your expectations
(子どもの求めていることを言う)
Show the child how to make amends
(どう埋め合わせをしたらいいか子どもに提示する)
Offer a choice
(選択肢を与える)
Take action
(行動に移す)
Allow the child to experience the consequences of his misbehavior
(良くない行いの結果、どうなるかを子どもに経験させる)
たとえば、上のスーパーでの場面だったら、
Put those bananas back.
・・・と言う代わりに
Could you go get a carton of milk for me?(牛乳を一パック持ってきてくれる?)
←Point out a way to be helpful(子どもに役立ってもらう方法を教える)
You are not going to have a single spoonful of this icecream I bought for tonight.
・・・と言う代わりに
I don't like what's going on! It's disturbing to shoppers when children run in the aisles!(本文より抜粋:今の状態好きじゃないわ。子どもが通路を走り回っていたら、迷惑でしょう?)
←Express strong disapproval (without attacking character)
(強い反対の意を示す(子ども自身を非難することなしに)
Here are your choices: you can walk or you can sit in the cart. You decide.(本文より抜粋:歩くかカートに座るかどちらか決めて)
←Offer a choice(選択肢を与える)
選択肢を与えても走り回っているのなら・・・
I see you decided to sit in the cart.(本文より抜粋:カートに座るのね)
←Take action(行動に移す)
これ以外のアドバイスも、
子どもに責任のある行動を取ってもらうように促す声がけ。
その場限りの言葉ではないんですね。
ただ、言うが易く行うは難し。
昨日もアメリカ人の友人と
この本の話になり、
分かってはいるものの、
いざ その場面になったら
「頭から抜けてしまうね」と笑ったものです
上のように叱る場面ではないにしても
娘に対してよく使うのは、
Point out a way to be helpful
Offer a choice
子どもの性格によっても
どの方法が効果があるかも変わってきます。
普段叱っているときの言葉を書き出してみて、
代わりとなる言い方を考えてみるのも
いいかもしれませんね