第6回:「幸福とは(前)」 『金持ちサラリーマン・貧乏社長 ~自由な人生のための“投資家
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『金持ちサラリーマン・貧乏社長
~自由な人生のための"投資家脳"の作り方~』
第6回「幸福とは(前)」
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みなさんこんにちは、Sです。
「あなたは、今、幸せですか?」
そう聞かれたとき、
みなさんは何と答えますか?
みなさんは、"GNH"という言葉をご存じでしょうか?
これは、"Gross National Happiness"の略で、
日本語では「国民総幸福量」などと訳されています。
1972年ブータン国王の提唱により、
物質的豊かさを表す"GDP"に対し、
精神的豊かさを表す尺度として"GNH"は生まれました。
近年、国際的金融危機が叫ばれる中、
この考えが世界中で再び見直されはじめ、
「世界幸福度ランキング」なるものが
様々な機関から様々な視点をもって発表されています。
その一つである、
イギリスのレスター大学の社会心理学者
エードリアン・ホワイト氏の独自の調査による
「世界幸福度ランキング」ベスト10は、以下の通りです。
(対象178ヶ国・2006年時点)
1位 デンマーク
2位 スイス連邦
3位 オーストリア共和国
4位 アイスランド共和国
5位 バハマ国
6位 フィンランド共和国
7位 スウェーデン王国
8位 ブータン王国
9位 ブルネイ・ダルサラーム国
10位 カナダ
これを見ると、やはり社会保障が充実している
北欧やヨーロッパの国が上位を占めているようです。
GDP上位国は、ほとんど見当たりません。
我が国、日本はなんと178ヶ国中、90位。
もちろん、G7のなかでは最下位です。
気になる、今や世界第2位の経済大国、
中国は82位でした。
言いだしっぺのブータン王国は、
しっかり8位にランクインしています。
決して経済的にも恵まれてると言えないブータンですが、
国民の9割が「自分は幸せだ」と答えるそうです。
一方、急速に経済的発展を遂げ、
物質的に豊かになった日本。
平和で、町にはモノが溢れ、
数えきれないほどの娯楽もあります。
こんなに恵まれた環境なのになぜ、
日本人は「幸福だ」と思えていないのでしょうか。
それどころか、我が国のうつ病発症率と
自殺率は世界トップクラス。
その他の先進国でも、
年々うつ病患者が増えているようです。
どうやら、金銭的・経済的な豊かさは
「幸福感」とは直結しないようです。

経済的に豊かであるはずのGDP上位の先進国では、
仕事に追われ、人間関係に悩み、
精神的に過度なストレスを受けることが多く、
「幸福感」とは、ほど遠いところにあるようです。
反対に、北欧のように、社会福祉が充実し、
老後の心配も少なく、精神的な豊かさが
「幸福感」につながっているのではないでしょうか。
日本でもここ数年「仕事と生活の調和」
つまり"ワークライフバランス"が叫ばれるようになりました。
仕事のために私生活を犠牲にし、うつ病などの精神疾患を患ったり
自殺や過労死などの悲劇が後を絶たないからです。
お金があるからといって、必ずしも「幸せ」ではなく、
「幸せ」になるのに、そんなに多くのお金は必要ではない。
むしろ、精神的な豊かさこそが
「幸福感」につながるといったところでしょうか。
経済的な豊かさと、精神的な豊かさの
バランスこそが最も重要なことだといえるでしょう。
ここで、もう一度みなさんに質問を。
"みなさんは、お金持ちになりたいのですか?
それとも、幸せになりたいのですか?"
僕は、昔、ある人に同じ質問をされたことがあります。
先日のメルマガにも出てきましたが、
僕に事業資金を提供してくれた大富豪のロブです。ある時―
「君は、お金持ちになりたいのか? それとも幸せになりたいのか?」
ロブに突然そう聞かれました。
「えっ!? それって同じことじゃないの??」
"お金持ちになれば、幸せになれる"と思っていた僕は
一瞬、そう思いましたが、
「もちろん、幸せになりたいです。
そのためには、ある程度のお金が必要だと思います。
だから、まずはお金持ちになりたいです」
僕は、そう答えました。
するとロブは、
「じゃぁ、君が幸せになるには、どのくらいのお金が必要なんだ?」
と聞いてきました。
「できるだけたくさん。できれば無限に!!」
そう答えると、ロブは大笑いして
「ハハハ、正直だ。今から私の祖父から聞いた話をしてあげよう!!」
といって、ある話を聞かせてくれました。

━━━ 人間には、"心の器"と"お金の器"があるんだ。
普通は、"心の器"の中に"お金の器"があり、
"心"が"お金"をコントロールしている。
そして、いろいろな経験を積み"心の器"は少しずつ成長し大きくなっていく。
それにともない"お金の器"も少しずつ大きくなっていくんだ。
しかし、ある日突然、人生において、
考えられないくらい大量のお金が入ってくることが稀にある。
その時、お金が"心の器"に収まりきらず、器の外に飛び出してしまうんだ。
そして"お金の器"が急激に大きくなり、
"お金の器"の中に"心の器"が浮いている状態になってしまう。
こうなると、次第に"お金"が"心"をコントロールするようになるんだ。
しかし、宇宙の法則で、万物は常にバランスを取ろうとする。
上がりすぎた株は必ず下がるし、下がりすぎた株も必ずまた上がるように。
"心の器"は、急には成長できないため、
結局"お金の器"が"心の器"の大きさに合わせることになる。
こうして、必ず"心の器"を飛び出したお金は失われていくんだ。
しかし、この時、悪魔が囁きにくる。
「俺に魂を売ってくれれば、
"お金の器"をそのままの大きさにしといてやる―」と。
ここで誘惑に負け、悪魔に魂を売った奴は、
死ぬまで"お金"に"心"が支配されつづけ、
やがて、誰も信用できなくなり、
孤独感と虚無感に襲われるようになる。
一生、心が満たされないため、「幸福感」なんてあるはずもない。
気付いた時にはもう遅く、
そこから抜け出したくても、なかなか抜け出せない。
全てのお金を投げ捨て、
"お金の器"を"心の器"の中に戻すまでは・・・━━━
ロブは、話し終わったあと、
鋭い眼力で僕の顔をジッと見ていました。
「・・・・。」
あまりの迫力に
しばらく何も言えなかったのを覚えています。
あれは、何ら明確な目的もなく、
ただお金持ちになりたいといった
僕の考えに対する「警告」だったのでしょう。
それから、5年後、僕はこの時のロブの警告を
身をもって知ることになるのです。
つづく…。
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ロブさんと、ロブさんの祖父の器の話は、
非常に考えさせられました。
お金は、やりたいことや幸せのための手段だと、
最初は思っていても、どんどん飲めりこむと、
やがて、目的に変わってしまう―
そんな怖さは、
ビジネスパーソンとしてガムシャラに働いている人なら、
経験があるのではないでしょうか。
仕事と家庭の面でも
同じことが言えますよね。
「いまはそんなことを考えずにとにかくガムシャラに!」
という時期も確かに必要ですが、
そのままズルズルいくと、気がつくとお金の奴隷になりかねません。
大切なのは、定期的に立ち止まり、振り返ることだと思います。
今回のSさんからのメッセージを受けて、
この「シークレットマネークラブ-和僑-」で学んでいる私たちは、
「自分に取っての幸せ」
「何のために、どれだけのお金が必要か」
ということを、
今一度じっくり考えていきたいですね。
―よろしければ、
今回の講座を受講したあなたの、
感想や意気込み、自身の取り組みなどを教えてください。
S氏もあなたの声が非常に励みになっています。
今回も、前向きで、メンバーの役に立つ声を、お待ちしています!
※コメント欄にお書きください
それではまた次回の講座でお会いしましょう。
次回のテーマは今回のつづきで「幸福とは(後)」です。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。
チーム・シークレットマネークラブ-和僑-
リーダー
柳田厚志
