近頃見かけるTVCMで「何歳でも月々3,000円の保険料!」
通常の医療保険や生命保険で、年齢が違っても同じ保険料になるという事は、契約年齢が高くなる程、補償額を低くして保険料が月々3,000円になるように調整しているという事なので、中身まで同じという事ではありません。
例えば、主契約も特約も更新が不要の終身型保険や長期契約型の保険なら、契約時の保険料がそのまま終身または満期まで継続するのですが、このCMの保険契約は入院・退院後通院保障のみ終身保障で、他の特約は保障額に関しては90歳の満了時まで一定で、保険期間10年の自動更新なので、10年毎の更新時の年齢で保険料は再計算されます。
とはいえ、特約部分の補償内容は、年齢による保険料差が少ない、傷害死亡補償と先進医療補償に積立金ですから、もしかしたら上がるかも知れませんし、金融情勢が良くなって保険会社の運用次第では、下がるか据え置きかも知れませんが、不確定な要素です。
そんな前述のプランで20歳(女性)の保障内容を見てみると・・・
①入院保障(1入院30日・通算1,000日限度)/日額15,000円
②通院保障(退院後180日以内1通院45日・通算1,000日限度)
/日額7,500円
③ケガによる死亡保障/30万円
④先進医療特約/限度額1,000万円
⑤満期積立金特約/57,000円
このパッケージで月々3,000円の保険料となっています。
①②は契約時のまま保険料は変わらず終身保障、③④が補償額は90歳の満了期間まで変わらないものの、保険料は10年更新毎に変わります。
⑤は保険料の調整で加入時に計算されます。
終身医療補償部分が契約年齢によって大きく異なるので、契約時の年齢が高くなるほど入院・通院補償額は低くなります。
前述の20歳女性の契約時を基準に、10歳毎の入院・通院補償額を年齢別に比較してみるとハッキリわかります(比率の小数点未満は四捨五入)
20歳/入院15,000円(100%)/通院7,500円(100%)
30歳/入院13,000円( 87%)/通院6,500円( 87%)
40歳/入院10,000円( 67%)/通院5,000円( 67%)
50歳/入院 7,500円( 50%)/通院3,500円( 47%)
60歳/入院 5,500円( 37%)/通院2,500円( 34%)
70歳/入院 3,500円( 23%)/通院1,500円( 20%)
同じ保険料でも、20歳と50歳では補償が約2倍、20歳と60歳では約3倍も違うのですから、若い内に加入した方が割安なのが分かります。
もっとも、若い内は病気やケガで入院する確率自体が高齢者に比べると圧倒的に低いので、長期間に渡って入院・通院補償を受け取る人はごく少なく、ほとんどの人は保険料を支払い続けるだけ、という可能性が高いので、安い保険料で先払いしているようなものですが。
もし、健康状態が予測できれば、あらかじめ貯金などでも金銭的な損失に対応・準備できますから、営利目的の民間保険会社は不要になります。
公的な健康保険とはそこが違うところです。
*参考までに・・・
損失を補てんするのが目的の損害保険では(補償)を使います。
契約で支払い対象となった場合に所定の保険金・給付金を支払う生命保険では(保障)を使います。
ここでは、損害保険会社の医療保険で比較している為(補償)を使っています。
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