忘れていた追憶は苦すぎて
机の上投げ捨てられた
今日の日を思いました
思い出しませんかあの雨の日を
泥をすすいで雲の上
神様探して泣きました
ひとりぼっちは僕を満たして
ただ突き放す
幼子の涙を抱いて
明日に心を寄せました
梅雨でもないのに雨は止まず
いつでも髪はしっとり濡れて
心模様を溶かします
ラジオに漏れる天気予報は
明日の救いを言いますか

空にかかるあの雲は
今日も光をいじめては
それが僕らの縮図に見えて
届きもせずに手を伸ばし
街に出れば駅の側
あてもないのに踏切の前
無慈悲な遮断機降りました
列車が通るその時だけに
向こうであなたが手を振るようで
瞬きもせず
立ち尽くします
やがて心はふわふわ浮いて時を数えず
僕を置いていき
寂しくないと信じてみては
転ぶ僕がまたいます

大人になった僕は心を砕いて
泣くことさえ忘れたままに
底冷えのする街の中
心にもないことばかり伝えています
そんな日々をふかんもできず
人間なんてとつぶやいては
傘も差さずに濡れました
通りすがる人の背に
同じ様な孤独を見つけ
小さな言葉をぶつけました
そうして月日に追い越されたから
ずいぶん老いたみたいねと
あなたは僕に言いました
鞄を捨てて走り去る僕の背に
あなたは何を言いますか